2020年度DPC病院指標

令和２年度近森病院指標

年齢階級別退院患者数
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
成人市中肺炎の重症度別患者数等
脳梗塞の患者数等
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）

年齢区分	0～	10～	20～	30～	40～	50～	60～	70～	80～	90～
患者数	34	151	125	193	476	832	1689	3071	2916	1008

・集計条件（全指標共通）
各指標の集計は2020年4月1日から2021年3月31日までの期間に退院された患者さんを対象としています。労災、自賠責、治験等の患者さんは集計対象外となります。

・年齢階級別退院患者数
2020年度に退院した患者さんを対象とし、一般病棟に入院した時点の年齢で集計しています（10歳刻み）。退院患者数は10,495人で、平均年齢は72.2歳（男性69.7歳、女性75.5歳）でした。65歳以上の患者さんの割合は約76.2％、75歳以上は51.9％を占めており、地域社会の高齢化を反映しています。

診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

救急科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
161070xxxxx00x	急性薬物中毒	32	9.63	3.81	0.00	41.88
160100xx99x00x	頭蓋・頭蓋内損傷（頭部打撲傷等）	16	6.06	8.18	0.00	56.00
161060xx99x0xx	詳細不明の損傷等（アナフィラキシーショック）	16	2.44	3.33	0.00	53.00
160100xx97x00x	頭蓋・頭蓋内損傷（頭部挫創等、縫合処置あり）	13	2.77	9.68	0.00	77.46
160400xx99x0xx	胸郭・横隔膜損傷（肋骨骨折等の保存治療）	－	－	8.98	－	－

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近森病院は開院当初から救急医療に力を入れており、2011年には救命救急センターに指定され、高知県の救急医療の中心的な役割を果たしています。2005年からは救急の専従医師を配置し、現在6名の救急科専従医師が各診療科の医師とともに救急医療にあたっています。専従医師は心肺蘇生や外傷初期診療などに精通しており、脳卒中や心血管疾患、複数診療科にまたがるような重症症例、多発外傷などあらゆる救急疾患の初期治療に対応しています。また、2018年度からは外来診療のみならず、心肺停止蘇生後、重症多発外傷、敗血症、重症肺炎などに対して各診療科と協力しながら集中治療管理（病床管理）も行っています。

循環器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
050050xx9910xx	狭心症、虚血性心疾患などの心臓カテーテル検査	395	3.21	3.07	0.25	70.46
050050xx0200xx	狭心症、虚血性心疾患などの冠動脈カテーテル治療	375	4.98	4.44	1.33	71.64
050070xx01x0xx	不整脈の高周波カテーテルアブレーション治療	252	5.57	4.95	0.00	66.24
050170xx03000x	末梢動脈疾患のカテーテル治療	219	5.94	5.43	4.11	74.52
050050xx9920xx	狭心症、虚血性心疾患などの心臓カテーテル検査＋血管内超音波検査、冠動脈血流予備能測定検査等	209	3.71	3.26	0.96	72.87

狭心症などに対する治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院が最も多く、2番目は狭心症、心筋梗塞などに対する冠動脈カテーテル治療となっており、この2つで全体の約3割を占めています。この他にも、全身各部位の動脈硬化性病変に対して末梢血管形成術やステント留置術、大動脈瘤に対する経皮的大動脈ステント内挿術、徐脈性不整脈に対するペースメーカー植え込み術、致死性不整脈に対する埋め込み型除細動器（ICD）、各種不整脈に対する高周波カテーテルアブレーション治療、心不全に対する心臓再同期療法も行っています。2014年には、経カテーテル大動脈弁植え込み術（TAVI）の実施施設に認定され、2020年12月迄に335例に施行し、良好な成績です。成人の循環器疾患に対しては、ほとんどの疾患に対応できる体制が整っています。

消化器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
060340xx03x00x	胆管結石、胆管炎などの内視鏡的治療（ERCP）	235	11.05	9.53	80.15	80.15
060100xx01xxxx	大腸ポリープの内視鏡的ポリープ粘膜切除術（EMR）	163	2.65	2.66	70.83	70.83
060210xx99000x	イレウス、腸軸捻転の治療	60	10.85	9.08	79.10	79.10
060102xx99xxxx	大腸憩室炎、大腸憩室出血の治療	58	7.22	7.74	65.64	65.64
060340xx99x0xx	胆管結石、胆管炎の治療	56	9.63	9.76	72.52	72.52

消化器内科では、消化管、肝臓、胆膵疾患の診断・治療を担当しており、救急から専門的治療まで幅広く行っており、救急疾患としては、消化管出血、胆管炎、急性膵炎などが多く、緊急内視鏡による止血術や内視鏡的胆管ドレナージを行っています。特に高齢者の総胆管結石による胆管炎が増加しており、胆膵疾患に対する内視鏡的治療（ERCP）件数が増加し、中四国でも有数の症例数となっています。2番目に多い症例は大腸ポリープに対する内視鏡的ポリープ粘膜切除術となっています。また、早期の胃癌、大腸癌に対しては内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）を行っています。ウイルス性肝炎に対しては、経口抗ウイルス剤による治療を行っており、特にC型肝炎・肝硬変では99％以上の患者さんでウイルスを排除できています。肝癌に対しては、病態に応じて放射線科、外科と連携して治療を行っており、経カテーテル的肝動脈化学塞栓療法（TACE）や経皮的ラジオ波焼灼療法（RFA）、免疫化学療法などを行っています。

脳神経内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
010060x2990401	脳梗塞の脳保護薬（エダラボン）および抗凝固療法・抗血小板療法（発症3日目以内かつJCS10未満）	92	10.85	15.64	42.39	75.27	ラクナ梗塞　治療計画表
010230xx99x00x	てんかんの治療	69	9.46	7.48	13.04	57.81
010160xx99x10x	パーキンソン病の治療	37	24.00	19.69	5.41	72.65
010061xxxxx0xx	一過性脳虚血発作の治療	25	3.60	6.36	0.00	73.36
010060x2990201	脳梗塞の抗凝固療法・抗血小板療法（発症3日目以内かつJCS10未満）	24	12.17	15.54	45.83	77.46	ラクナ梗塞　治療計画表

神経緊急症とされている脳梗塞などの脳血管障害、中枢神経感染･炎症性疾患、けいれん・てんかんによる入院患者さんが多くなっています。2012年4月よりSCU（Stroke Care Unit）病棟が開設され、脳神経外科医、脳神経内科医が24時間常駐して早期診断・治療が最も重要な脳卒中に対応しており、脳梗塞急性期治療ではt-PA投与を積極的に行なっています。症例によっては血栓回収術を脳神経外科で行っています。また、複数の脳神経内科専門医が在籍し、パーキンソン病などの神経変性疾患では地域包括ケア病棟で1～2ヶ月集中リハビリを行っています。

呼吸器内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
040040xx9910xx	肺癌診断の気管支鏡検査（経気管肺生検法）	75	5.17	3.39	4.00	74.60	気管支内視鏡検査入院治療計画表（前日入院用）気管支内視鏡検査入院治療計画表（当日入院用）
040040xx9909xx	肺癌の化学療法（オプジーボ、キイトルーダ、テセントリク、イミフィンジ）	25	14.76	10.65	0.00	69.88
040081xx99x0xx	誤嚥性肺炎の治療（人工呼吸管理なし）	25	25.20	20.51	48.00	84.64
040110xxxxx0xx	間質性肺炎の治療	21	20.71	18.61	14.29	75.43
040200xx99x00x	自然気胸の保存的治療	18	9.33	9.18	11.11	56.89

急性期救急病院という背景、また高知県の超高齢化を反映し、呼吸器感染症の症例が多くなっていると考えられる。いずれの指標においても、平均在院日数で全国の平均より長い傾向が認められる。この背景には、当院の入院患者は高齢者が多く、基礎疾患を複数有する例が多いことが関係していると考えられます。
気管支鏡検査に関しても全国平均を上回っている要因として、当院は既往に虚血性心疾患や脳血管障害をもたれている患者様の検査を行う事が多く、その際に抗凝固薬の中止や必要に応じて他剤（ヘパリンなど）への一時的な切り替えを行った上で検査を行う事も少なくなく、そのために入院期間が長くなることが多い例もあると考えられます。

糖尿病内科；内分泌内科；代謝内科；リウマチ科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
070560xx99x00x	全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患（膠原病）の治療	11	9.91	15.28	0.00	65.73
010110xxxxx4xx	慢性炎症性脱髄性多発神経炎、ギランバレー症候群のガンマグロブリン製剤大量療法	-	-	16.95	-	-
070470xx99x0xx	関節リウマチの治療	-	-	15.90	-	-
10007xxxxxx1xx	２型糖尿病のインスリン療法	-	-	14.60	-	-
070560xx99x70x	多発性筋炎、皮膚筋炎などのガンマグロブリン製剤大量療法	-	-	23.08	-	-

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救急病院であるため動脈硬化症をはじめとした多くの血管合併症の患者さんが搬入されますが、その原因の一つに糖尿病、脂質異常症などの代謝疾患があります。一方、低血糖症を発症され、未だに多くの糖尿病患者さんが入院されておられます。糖尿病の治療に難渋されておられる方がおいでましたらご連絡頂きたく存じます。また、当院を受診される患者さんの中には、不明熱や肺・腎臓などの臓器障害をお持ちの方がおられ、中にはリウマチや膠原病が原因で発症している患者さんが含まれています。リウマチ、膠原病診療で何かお役にたてるようでしたらご連絡頂きましたら嬉しく存じます。現在、我々には幅広い診療が要求されており、入院診療でも外来診療でも糖尿病サポートチームやリウマチサポートチームが多大な力を発揮しています。親切なスタッフばかりですので、お気軽にご心配なくお声をかけて頂きたく思います。皆様方のご健康のお役にたちましたらうれしい限りです。

血液内科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
130060xx99x4xx	骨髄異形成症候群の化学療法（アザシチジン）（輸血なし）	48	9.19	10.18	0.00	80.29
130060xx97x40x	骨髄異形成症候群の化学療法（アザシチジン）（輸血あり）	20	13.80	18.98	0.00	77.30
130030xx97x40x	悪性リンパ腫の化学療法（リツキシマブ）（輸血あり）	-	-	25.58	-	-
130030xx99x4xx	悪性リンパ腫の化学療法（リツキシマブ）（輸血なし）	-	-	11.14	-	-
130010xx97x2xx	急性白血病の化学療法（輸血あり）	-	-	38.35	-	-

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血液内科では白血球、赤血球、血小板といった血液細胞の量的・質的異常や、血液を凝固させたり血栓を溶解させたりする機構（凝固・線溶系）に異常をきたす疾患を扱っており、種々の原因による貧血（鉄欠乏性貧血、悪性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血）、骨髄繊維症、本態性血小板増多症、真正多血症などの慢性骨髄増殖性疾患、骨髄異形成症候群、白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫などの造血器腫瘍、紫斑病や血友病などの血栓・止血異常などが主な疾患です。血液疾患の診断や病期の決定には、血液・尿検査、骨髄穿刺・骨髄生検、リンパ節生検、画像診断（CT、 MRI、 PET-CT）、消化管内視鏡検査などを行っています。

総合診療科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
110310xx99xxxx	尿路感染症の治療	26	13.00	13.00	7.69	71.35
10007xxxxxx1xx	２型糖尿病のインスリン療法	12	13.33	14.60	0.00	62.33
100393xx99xxxx	その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害の治療（高ナトリウム血症、低ナトリウム血症など）	10	18.00	10.33	20.00	73.40
100180xx990x0x	副腎皮質機能亢進症、非機能性副腎皮質腫瘍の治療	-	-	6.26	-	-
100380xxxxxxxx	脱水症の治療	-	-	10.51	-	-

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総合診療科の入院診療においては、疾患別では尿路感染症、高齢者の誤嚥性肺炎などが多く、低ナトリウム血症などの電解質異常や糖尿病性ケトアシドーシスなどの糖尿病関連疾患の患者さんを担当しています。当院は内科に関しては全ての専門領域の専門医が揃っており、総合診療科が受け持つ疾患はどの診療科領域にも当てはまらないものが多いのが特徴です。

整形外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
160800xx01xxxx	大腿骨頚部骨折の骨折観血的手術、人工骨頭挿入術	255	21.24	25.09	84.71	83.24	大腿骨頚部骨折(人工骨頭)治療計画表大腿骨頚部骨折／転子部骨折(安定型)治療計画表大腿骨頚部骨折／転子部骨折(不安定型)治療計画表
070230xx01xxxx	変形性膝関節症の人工関節置換術（TKA・UKA)	90	13.79	23.36	86.67	76.72	全人工膝関節置換術クリニカルパス治療計画表単顆型人工膝関節置換術クリニカルパス治療計画表
160690xx99xxxx	胸椎、腰椎圧迫骨折のコルセット治療	78	14.47	18.81	78.21	81.10	胸椎・腰椎圧迫骨折（コルセット）　治療計画
160850xx01xxxx	足関節・足部骨折の骨折観血的手術	67	21.45	18.74	35.82	54.34
07040xxx01xxxx	変形性股関節症の人工関節置換術（THA)	57	15.46	21.03	91.23	72.72	人工股関節置換術クリニカルパス治療計画表

上位5位のうち、4症例の平均年齢は75歳を超えており、高齢者の手術が外傷・慢性疾患ともに増加し、多発外傷も高齢者に多く発生する傾向が見られます。慢性疾患では膝・股関節とも人工関節手術が徐々にではありますが増加しています。平均在院期間は2週間程度と短いですが、術後のリハビリテーションが必要な症例については、グループの近森オルソリハビリテーション病院や他の地域の医療機関と密に連携をとり、急性期から亜急性期、回復期のリハビリテーションを含めた一貫した入院診療体制をとっています。

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脳神経外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
010040x099000x	脳内出血の保存的治療（非外傷性）（JCS10未満）	62	13.73	18.86	72.58	73.19
160100xx97x00x	頭蓋・頭蓋内損傷の手術（外傷性）	51	13.96	9.68	17.65	77.22
160100xx99x00x	頭蓋・頭蓋内損傷の保存的治療（外傷性）	45	10.76	8.18	13.33	71.87
010040x101x1xx	脳内出血の頭蓋内血腫除去術（開頭または内視鏡下脳内血腫除去術（非外傷性）（人工呼吸管理あり）	19	26.68	38.97	100.00	72.74
010040x199x0xx	脳内出血の保存的治療（非外傷性）（JCS10以上）	19	18.42	22.35	84.21	79.16

救急患者が多いため脳卒中患者、頭部外傷患者を多く診療しています。年間500名以上の脳卒中を脳神経外科と脳神経内科で治療しており、出血性脳卒中を脳神経外科で、虚血性脳卒中を脳神経内科と脳神経外科で治療しています。脳梗塞急性期治療ではSCU病棟に、24時間365日いつでも神経系を専門とする医師が常駐しており、24時間tPAが投与できる体制になっており、2020年度は62件行っています。また、tPA無効例やtPA適応外症例に対しての血管内再開通療法も行える、県内では数少ない施設の一つです。手術件数は増加しており、クリッピング術、頸動脈内膜剥離術、腫瘍摘出術、血腫除去術等、血管内治療では頸動脈狭窄に対するステント留置術（CAS）、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術、また急性期脳主幹動脈閉塞病変に対する血管内再開通療法を行っています。

注）患者数について
上記患者数は、以下の理由から、同一期間における実際の症例数より、少ない件数となっています。
・労災、自賠責、自費、治験、出来高算定患者等は集計対象外
・複数の傷病に対して治療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病で集計する
・転科や共診など複数の診療科が治療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の担当科で集計する

心臓血管外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
050080xx9701xx	弁膜症の経カテーテル的大動脈弁置換術（TAVI）	73	15.84	18.32	8.22	85.92	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
050080xx0101xx	弁膜症の弁置換術、弁形成術	39	19.92	22.56	17.95	72.90	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
050163xx02x1xx	非破裂性大動脈瘤の大動脈瘤切除術	24	14.25	19.98	8.33	74.63	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
050050xx0101xx	狭心症、虚血性心疾患などの冠動脈バイパス手術（２吻合以上）	23	21.00	22.22	26.09	71.96	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
050163xx9910xx	非破裂性大動脈瘤手術の術前心臓カテーテル検査	18	3.11	4.44	0.00	78.11	心臓カテーテル検査治療計画表(造影）

2020年の年間手術症例数は496例で、過去最多であった2019年の505例と比べると微減でしたが、心臓・胸部大血管手術は312例と過去最多の症例数となっています。

■心臓手術…258例（うち、TAVI 82例）
■胸部大動脈…54例
■腹部大動脈…47例
■末梢血管…114例
■その他…23例
　（2020/1～2020/12抽出データ）

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年間手術件数

消化器外科　

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
060335xx02000x	胆のう炎の腹腔鏡下胆嚢摘出術	94	5.77	7.23	1.06	64.59	腹腔鏡下胆嚢摘出術治療計画表
060035xx010x0x	結腸癌の結腸切除術	50	16.50	16.19	6.00	76.52	大腸切除術　治療計画表
060160x001xxxx	鼠径ヘルニアの手術（１５歳以上）	47	4.49	4.86	2.13	68.19	鼠径ヘルニア修復術　治療計画表
060150xx03xxxx	虫垂炎の虫垂切除術	37	4.70	5.44	5.41	40.22	虫垂切除術　治療計画表（緊急入院用）虫垂切除術　治療計画表（予定入院用）
060150xx01xxxx	虫垂炎の虫垂切除術および汎発性腹膜炎手術	18	10.11	14.59	5.56	66.33	虫垂切除術　治療計画表（緊急入院用）虫垂切除術　治療計画表（予定入院用）

消化器外科では、定期手術ではクリニカルパスを積極的に使用しており、現在、幽門側胃切除術、腹腔鏡下胆嚢摘出術、大腸切除術、ヘルニア根治術等の症例数の多い治療においてパスを使用しています。また、当院は救急病院のため他の病院と比べて急性期疾患が多いのが特徴で、特に多いのは胃十二指腸潰瘍穿孔、腹膜炎、腸閉塞、急性虫垂炎、ヘルニア嵌頓、外傷でした。また、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんなどの悪性腫瘍に対する手術も行っています。

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泌尿器科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
11012xxx020x0x	尿路結石症の経尿道的尿路結石砕石術（TUL）	154	5.01	5.67	1.30	61.75	経尿道的尿管砕石術（TUL）　治療計画表
110070xx03x0xx	膀胱癌の経尿道的手術（TUR-Bt）	34	7.44	7.13	5.88	71.82	経尿道的膀胱腫瘍切除術（TURBT）治療計画表
110310xx01xxxx	腎臓・尿路感染症の治療（経尿道的尿管ステント留置術、経皮的腎瘻造設術等あり）	31	11.16	14.16	12.90	76.26
110310xx99xxxx	腎臓・尿路感染症の治療（手術なし）	20	12.85	13.00	5.00	65.40
11012xxx97xx0x	尿路結石症の経尿道的尿管ステント留置術、経皮的腎瘻造設術	18	5.44	7.26	0.00	57.17

泌尿器科は、外科的疾患、内科的疾患を含む専門領域であり、診断から治療（薬物療法、手術療法など）までを一貫して行います。患者さんの内訳では、ER（救命救急センター）を持つ病院として、尿路結石症や外傷などの泌尿器科救急患者や地域連携室経由の悪性腫瘍の紹介患者も多いのが最大の特徴です。また、前立腺肥大症、尿路性癌、腎癌、膀胱癌に対する手術も施行しています。

形成外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢	患者用パス
160200xx0200xx	鼻骨骨折、頬骨骨折の手術	24	4.38	5.28	0.00	31.00	鼻骨骨折整復術の治療予定表頬骨骨折整復術の治療予定表
050170xx0321xx	下肢閉塞性動脈硬化性壊疽の四肢切断術等（カテーテル治療、維持透析あり）	21	40.57	66.24	71.43	74.14
050170xx9720xx	下肢閉塞性動脈硬化性壊疽の四肢切断術等（カテーテル治療、維持透析なし）	12	19.50	35.27	58.33	77.33
070395xx970xxx	壊死性筋膜炎の四肢切断術、断端形成術、デブリードマン	12	21.25	36.37	33.33	61.08
070395xx971xxx	壊死性筋膜炎の四肢切断術、断端形成術、デブリードマン（植皮術、皮弁術等の併施あり）	-	-	60.73	-	-

※10症例未満は個人情報保護のため－(ハイフン)を表示しています

形成外科は、皮膚、軟部組織を中心に頭の先から足の先まで扱います。特に頭蓋・顎・顔面領域では頭蓋顔面骨、体幹では胸骨肋骨の変形など全身が守備範囲です。①外傷（熱傷・凍傷・化学損傷・電撃傷の手術症例、顔面軟部組織損傷、顔面骨折、頭部・頸部・体幹の外傷、上肢の外傷、下肢の外傷、外傷後の組織欠損（2次再建））、②先天異常（唇裂・口蓋裂、頭蓋・顎・顔面の先天異常、頸部の先天異常、四肢の先天異常、体幹（その他）の先天異常）、③腫瘍（良性腫瘍（レーザー治療を除く）、悪性腫瘍、腫瘍の続発症、腫瘍切除後の組織欠損（一次再建）、腫瘍切除後の組織欠損（二次再建））、④瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド、⑤難治性潰瘍（褥瘡、その他の潰瘍）、⑥炎症・変性疾患（蜂窩織炎、眼瞼下垂、陥入爪、腋臭症など）、⑦美容（手術）、⑧その他（性同一性障害、ブラッドアクセス、分類不能など）などの診療を行っています。急性期では外傷が多く、顔面骨骨折を含めた顔面外傷や四肢の外傷、熱傷、瘢痕拘縮、ケロイドなど多くの手術や保存的治療を行っています。

詳しくは年報をご覧ください。
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呼吸器外科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
040040xx97x00x	肺癌の胸腔鏡下手術	23	5.96	10.83	0.00	70.52
040200xx01x00x	自然気胸の胸腔鏡下手術	-	-	10.08	-	-
040020xx97xxxx	縦隔良性腫瘍の胸腔鏡下手術	-	-	8.40	-	-
040040xx97x01x	肺癌の胸腔鏡下手術（肺炎あり）	-	-	17.82	-	-
040040xx97x11x	肺癌の胸腔鏡下手術（中心静脈注射、肺炎あり）	-	-	37.13	-	-

※10症例未満は個人情報保護のため－(ハイフン)を表示しています

呼吸器外科の対象疾患は肺癌を中心に、肺・縦隔の良性・悪性腫瘍、自然気胸、手掌多汗症など、呼吸器疾患全般を扱っています。手術にあたっては、胸腔鏡を用いた低侵襲手術を心がけております。

皮膚科

DPCコード	DPC名称	患者数	平均在院日数（自院）	平均在院日数（全国）	転院率	平均年齢
080010xxxx0xxx	蜂窩織炎の抗菌薬治療	18	10.67	12.87	0.00	71.33
080020xxxxxxxx	帯状疱疹の抗ウイルス剤治療	17	14.94	9.12	0.00	74.29
080100xxxx0xxx	薬疹、中毒疹の治療	-	-	11.28	-	-
070560xx97xxxx	重篤な臓器病変を伴う全身性自己の治療（免疫疾患壊疽性膿皮症など）	-	-	37.12	-	-
080090xxxxxxxx	紅斑症の治療	-	-	10.48	-	-

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外来診療が主体ですが、帯状疱疹や蜂窩織炎（皮膚の細菌感染症）などは入院での加療を行っています。

初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

	初発					再発	病期分類基準（※）	版数
	Stage I	Stage II	Stage III	Stage IV	不明	再発	病期分類基準（※）	版数
胃癌	52	12	12	13	-	-	1	第8版
大腸癌	27	27	34	36	-	10	2	第9版
乳癌	-	-	-	-	-	-	1	第8版
肺癌	20	-	22	83	-	14	1	第8版
肝癌	-	14	13	-	-	75	2	第6版

※ 1：UICC TNM分類，2：癌取扱い規約

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・指標の説明
　5大癌の患者数を示しています。胃癌、乳癌、肺癌では癌の進行度を判定する基準として、国際的に用いられている国際がん対策連合（UICC）の『UICC TNM分類』を、大腸癌、肝癌では国内の関連学会・研究会が編集した『癌取扱い規約分類』を用いてステージ毎の患者数を集計しています。当院において癌の診断、初回治療を行った症例を「初発」として、stageⅠ～stegeⅣ（stageⅣが最も進行した状態）に分類し、初回治療以降に継続治療を行った症例を「再発」としています。初発例としてカウントした症例は再発例にはカウントしていません。また、集計期間内に同一患者さんが複数回入院した場合には、１件ではなく、入院回数分カウントしています。

・胃癌はstageⅠの早期発見が多く、手術は内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）、開腹手術、腹腔鏡下手術等を行っています。
　
・大腸癌はStageⅢ、Ⅳの進行した状態での診断および治療開始となる症例の割合が多く、手術は内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）、開腹手術、腹腔鏡下手術等を行っています。

・肺癌はStageⅣの進行癌の割合が多く、手術は胸腔鏡を用いた低侵襲手術を行っています。

・肝癌は他の部位と比べて再発症例の割合が多く、手術は経カテーテル的肝動脈化学塞栓術、ラジオ波焼灼療法、開腹手術、腹腔鏡下手術等を行っています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

	患者数	平均在院日数	平均年齢
軽症	22	25.55	61.45
中等症	127	20.53	80.78
重症	41	26.98	86.51
超重症	20	26.00	85.15
不明	0	0.00	0.00

・指標の説明
肺炎の発症を契機として入院された患者さんのうち、15歳以上の市中肺炎につき日本呼吸器学会「成人市中肺炎診療ガイドライン」の重症度分類毎に患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。

・市中肺炎
病院外で普段の社会生活を送っている中で発症した肺炎であり、入院中に合併する院内肺炎と区別されます。

・肺炎の重症度分類
以下の5項目を各1点とし、5点満点で評価されます。
1. 男性 70 歳以上、女性 75 歳以上
2. BUN 21 mg/dL 以上または脱水あり
　　※BUN：血液中の尿素窒素を測定し、腎・肝機能を調べる検査
3. SpO2 90%以下（ PaO2 60Torr以下）
　　※SpO2：動脈に含まれる酸素の飽和度
4. 意識障害あり
5. 血圧（収縮期）90 mmHg以下

軽症：0点　　　中等症：1～2点　　　重症：3点　　　超重症：4～5点

軽症22件（10.5％）、中等症127件（60.5％）、重症41件（19.5％）、超重症20件（9.5％）となっており、重症度が高くなるにつれて入院日数は長く、年齢は高くなる傾向にあります。

脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から	患者数	平均在院日数	平均年齢	転院率
3日以内	378	15.91	77.43	53.97
その他	30	15.53	76.30	50.00

・指標の説明
入院中に治療した主な傷病名が脳梗塞の患者さんを、その発症から入院日までの日数別に症例数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。

9割超の患者さんが発症日から3日以内に受診されています。
脳梗塞急性期治療ではtPA投与（血栓溶解療法）を積極的に行なっており、2020年度は62件に投与しています。24時間365日いつでもt-PAが投与できる体制になっており、さらに血管内再開通療法も行える県内では数少ない施設の一つです。また、2012年4月よりSCU病棟（Stroke Care Unit）が開設しており、脳神経内科医、脳神経外科医が24時間常駐して早期診断・治療が最も重要な脳卒中に対応しています。脳梗塞では、当院で約20日間の治療およびリハビリを行い、そのうちの半数の患者さんが、グループの近森リハビリテーション病院や他の医療機関の回復期リハビリテーション病棟等に転院し、リハビリを継続されています。

診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）ファイルをダウンロード

循環器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K5493	経皮的冠動脈ステント留置術（労作性狭心症、陳旧性心筋梗塞）	323	2.49	3.31	1.86	71.89
K616	四肢の血管内治療（下肢閉塞性動脈硬化症、重症下肢虚血）	322	2.57	7.31	12.42	74.88
K5951	経皮的カテーテル心筋焼灼術　心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの（頻脈性不整脈）	218	1.33	4.25	0.46	66.61
K5972	ペースメーカー移植術　経静脈電極の場合（徐脈性不整脈）	115	5.08	8.58	7.83	82.30
K5491	経皮的冠動脈ステント留置術（急性心筋梗塞）	66	0.02	14.03	7.58	68.73

冠動脈カテーテル治療の症例が多く、労作性狭心症、陳旧性心筋梗塞323件、急性心筋梗塞66件、不安定狭心症62件のステント留置術や、バルーン拡張術など全て合計すると551件施行しています。この他に、下肢閉塞性動脈硬化症、重症下肢虚血に対する血管内治療322件、徐脈性不整脈に対するペースメーカー移植・交換術161件、各種不整脈に対する高周波カテーテルアブレーション治療264件施行しています。

消化器内科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K688	内視鏡的胆道ステント留置術（胆管結石、胆管炎）	283	2.61	11.90	15.90	81.71
K7211	内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術　長径２ｃｍ未満（結腸ポリープ）	141	0.18	1.23	0.71	70.68
K654	内視鏡的消化管止血術（出血性胃・十二指腸潰瘍）	137	2.52	10.65	9.49	74.88
K6871	内視鏡的乳頭切開術　乳頭括約筋切開のみのもの（胆管結石、胆管炎）	104	4.38	8.91	14.42	79.96
K6851	内視鏡的胆道結石除去術　胆道砕石術を伴うもの（胆管結石、胆管炎）	87	5.56	7.56	13.79	82.28

胆管炎に対する内視鏡的胆道ステント留置術が283件と最も多く、結腸ポリープに対する内視鏡的ポリープ切除術が141件、出血性胃・十二指腸潰瘍に対する内視鏡的消化管止血術が137件、といずれも100件を超えています。この他に、胆管結石、胆管炎に対する内視鏡的乳頭切開術156件（胆道砕石術を伴うもの52件、乳頭括約筋切開のみのもの104件）、内視鏡的胆道結石除去術139件（胆道砕石術を伴うもの87件、伴わないもの52件）、経皮的胆管ドレナージ術54件、内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術15件、肝癌に対する経カテーテル的肝動脈化学塞栓療法48件、肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法25件、早期胃癌に対する粘膜下層剥離術（ESD）42件、食道静脈瘤に対する内視鏡的食道静脈瘤結紮術57件、食道静脈瘤硬化療法16件施行しています。

整形外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K0461	骨折観血的手術（大腿骨頚部骨折）	146	1.54	23.97	81.51	82.30	大腿骨頚部骨折／転子部骨折(安定型)治療計画表大腿骨頚部骨折／転子部骨折(不安定型)治療計画表
K0821	人工関節置換術（変形性膝関節症）	126	1.14	11.82	84.78	76.60	全人工膝関節置換術クリニカルパス治療計画表単顆型人工膝関節置換術クリニカルパス治療計画表
K0811	人工骨頭挿入術（大腿骨頚部骨折）	88	2.40	20.40	88.64	84.91	大腿骨頚部骨折(人工骨頭)治療計画表
K0821	人工関節置換術（変形性股関節症）	59	2.27	13.03	93.22	72.83	人工股関節置換術クリニカルパス治療計画表
K0462	骨折観血的手術（前腕骨骨折）	47	2.38	6.47	25.53	57.85

大腿骨頚部骨折に対する手術が234件（骨折観血的手術146件、人工骨頭挿入術88件）と最も多くなっており、平均年齢は80歳を超えています。また、約9割の患者さんがリハビリテーションを継続するため、グループの近森オルソリハビリテーション病院や他の地域の医療機関に転院されます。慢性疾患では膝・股関節とも人工関節手術が増加してきており、膝関節の人工関節置換術は126件で、特に単顆型人工関節の件数が増加しています。股関節の人工関節置換術は59件施行しています。この他にも、四肢の骨折に対する手術、肘、膝の外傷（スポーツ障害等を含む。）に対する関節鏡下手術などを施行しています。

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脳神経外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K178-4	経皮的脳血栓回収術（心原性脳塞栓症）	64	0.55	18.64	75.00	79.05
K164-2	慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術（外傷性・非外傷性慢性硬膜下血腫）	50	4.54	13.50	24.00	79.20
K164-5	内視鏡下脳内血腫除去術（脳内出血）	28	0.68	25.00	92.86	67.89
K1771	脳動脈瘤頸部クリッピング　１箇所（くも膜下出血、未破裂脳動脈瘤）	23	1.96	20.30	47.83	67.00
K1642	頭蓋内血腫除去術　開頭術　硬膜下のもの（外傷性急性硬膜下血腫、脳内出血）	14	1.14	33.86	78.57	78.93

慢性硬膜下血腫に対する手術が50例、脳動脈瘤に対するクリッピング術が25例、内頚動脈狭窄症に対する内膜剥離術が11例、非外傷性脳内出血に対する血腫除去術が35例（開頭血腫除去術8例、内視鏡的血腫除去術27例）、外傷性急性硬膜下血腫に対する血腫除去術が19例、頭蓋内腫瘍摘出術が3例などを行っております。血管内治療では、経皮的脳血栓回収術が54例、頚動脈ステント留置術が4例、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術14例などを行っています。
手術室はICG（インドシアニングリーン）蛍光血管造影が可能な顕微鏡、ナビゲーションも使用できる環境にあり、適宜MEP等のモニタリングも行って安全な手術を心がけています。また、血管内治療では、バイプレーンによる2方向からの透視とCTを兼ね備えたIVR-CTにより、より安全な治療と迅速な検査が可能となっています。

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注）症例数について
上記症例数は、以下の理由から、同一期間における実際の症例数より、少ない件数となっています。
・労災、自賠責、自費、治験、出来高算定患者等は集計対象外
・転科や共診など複数の診療科が治療を行った場合、医療資源を最も投入した傷病の担当科で集計する

心臓血管外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K5522	冠動脈バイパス術　２吻合以上のもの（心筋梗塞、狭心症）	72	4.69	17.64	44.44	71.56	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
K5551	弁置換術　１弁のもの（心臓弁膜症）	63	7.24	19.27	39.68	73.68	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
K555-22	経カテーテル的大動脈弁置換術　経皮的大動脈弁置換術（心臓弁膜症）	57	5.07	8.77	7.02	85.37	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
K555-21	経カテーテル的大動脈弁置換術　経心尖大動脈弁置換術（心臓弁膜症）	25	4.08	16.40	16.00	87.24	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表
K5606	大動脈瘤切除術　吻合・移植　分枝血管の再建を伴うもの（腹部大動脈）	24	3.13	12.17	16.67	74.17	心臓血管外科　術前パス心臓大血管手術　治療計画表

消化器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K672-2	腹腔鏡下胆嚢摘出術（胆のう炎）	119	1.01	4.69	0.84	65.29	腹腔鏡下胆嚢摘出術治療計画表
K718-21	腹腔鏡下虫垂切除術　虫垂周囲膿瘍を伴わないもの（虫垂炎）	49	0.29	4.29	6.12	46.57	虫垂切除術　治療計画表（緊急入院用）虫垂切除術　治療計画表（予定入院用）
K719-3	腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術（結腸癌）	49	2.82	10.94	2.04	76.00	大腸切除術　治療計画表
K6335	開腹ヘルニア手術（鼠径ヘルニア）	37	1.38	3.59	8.11	69.43	鼠径ヘルニア修復術　治療計画表
K7191	結腸切除術　小範囲切除（結腸穿孔）	17	1.71	22.53	35.29	72.29

急性・慢性胆のう炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術が119件と最も多く、他にも、ヘルニア手術73件（鼠径37件、腹腔鏡下鼠径14件、腹壁9件など）、結腸癌に対する手術59件（開腹手術13件、腹腔鏡下手術46件）、消化管穿孔性腹膜炎に対する急性汎発性腹膜炎手術49件（開腹手術21件、腹腔鏡下手術28件）、癌や炎症性腸疾患に対する一時的・永久的な人工肛門造設術35件（開腹手術31件、腹腔鏡下手術4件）、急性・慢性虫垂炎に対する手術63件（開腹手術3件、腹腔鏡下手術60件）、胃癌に対する手術23件（開腹手術11件、腹腔鏡下手術12件）などを施行しています。

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泌尿器科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K7811	経尿道的尿路結石除去術（尿路結石）	153	1.25	2.75	1.31	61.84	経尿道的尿管砕石術（TUL）　治療計画表
K8036ｲ	経尿道的膀胱腫瘍切除術　電解質溶液利用のもの（膀胱腫瘍、膀胱癌）	35	1.60	7.11	8.57	72.09	経尿道的膀胱腫瘍切除術（TURBT）治療計画表
K764	経皮的尿路結石除去術　経皮的腎瘻造設術を含む（腎結石、尿路結石）	11	1.00	5.00	0.00	60.09	経尿道的尿管砕石術（TUL）　治療計画表
K773-2	腹腔鏡下腎（尿管）悪性腫瘍手術（腎癌）	10	1.00	9.90	0.00	67.10
K7981	経尿道的膀胱結石摘出術（膀胱結石）	10	0.90	2.10	10.00	71.70	膀胱砕石術　入院治療計画表

尿路結石症の患者さんが多く紹介され、緊急の尿管ステント留置術や、腎瘻造設術を行っています。尿路結石に対する手術は153件、膀胱腫瘍に対する手術は39件、膀胱結石に対する手術は10件施行しています。悪性腫瘍の患者さんでは、腎癌に対する手術は12件、腎盂・尿管・膀胱に対する手術は39件施行しています。また、前立腺肥大症に対する手術は4件施行していますが、高齢で合併症が多く、手術不能な症例が増加傾向にあります。

形成外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢	患者用パス
K084	四肢切断術　前腕、大腿、下腿、足（下肢動脈硬化性壊疽、化膿性骨髄炎）	38	10.97	23.16	76.32	79.08
K333	鼻骨骨折整復固定術（鼻骨骨折）	19	1.00	2.37	0.00	26.21	鼻骨骨折整復術の治療予定表
K0871	断端形成術　骨形成を要するもの　手、足、指（下肢動脈硬化性壊疽、化膿性骨髄炎）	17	3.88	11.94	35.29	66.00
K016	筋（皮）弁術、動脈（皮）弁術（皮膚潰瘍等）	-	-	-	-	-
K0433	骨掻爬術　足その他（化膿性骨髄炎）	-	-	-	-	-

※10症例未満は個人情報保護のため－(ハイフン)を表示しています

鼻骨骨折に対する手術が19例、頬骨骨折に対する手術が5例と顔面骨骨折が多く、この他にも新鮮熱傷が7例、顔面軟部組織損傷が1例、手、足の外傷が10例、先天異常が5例、母斑、血管腫、良性腫瘍が11例、悪性腫瘍が6例、瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイドが1例、褥瘡、難治性潰瘍が119例など行っています。また、外来での日帰り手術も行っております。

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呼吸器外科

Kコード	名称	患者数	平均術前日数	平均術後日数	転院率	平均年齢
K514-23	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術　肺葉切除又は１肺葉を超えるもの（肺癌）	14	1.00	4.43	0.00	70.86
K5131	胸腔鏡下肺切除術　肺嚢胞手術　楔状部分切除によるもの（自然気胸）	10	7.50	2.20	10.00	39.10
K514-21	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術　部分切除（肺癌）	-	-	-	-	-
K514-22	胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術　区域切除（肺癌）	-	-	-	-	-
K488-4	胸腔鏡下試験切除術（肺生検、縦隔リンパ節生検など）	-	-	-	-	-

※10症例未満は個人情報保護のため－(ハイフン)を表示しています

当院ではほとんどの呼吸器外科手術を胸腔鏡を用いた低侵襲手術で行っています。前任地の岡山赤十字病院では1500例以上の胸腔鏡下肺葉・区域切除を行っており、入院期間の中央値は5日、平均値は8.9日でした。その他、縦隔腫瘍、気胸など、全て胸腔鏡手術で行っています。

その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード

DPC	傷病名	入院契機	症例数	発生率
130100	播種性血管内凝固症候群	同一	-	-
130100	播種性血管内凝固症候群	異なる	-	-
180010	敗血症	同一	30	0.3%
180010	敗血症	異なる	10	0.1%
180035	その他の真菌感染症	同一	-	-
180035	その他の真菌感染症	異なる	-	-
180040	手術・処置等の合併症	同一	68	0.67%
180040	手術・処置等の合併症	異なる	-	-

※10症例未満は個人情報保護のため－(ハイフン)を表示しています

・指標の説明
医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの、少しでも改善すべきものとして、敗血症、播種性血管内凝固症候群、手術・術後の合併症、その他の真菌症について、入院のきっかけとなった疾病と同一であるか、異なるかを区別して集計しています。

・「敗血症」とは、感染が全身の血管や組織に広がり、重い症状になった状態のことをいいます。このような状態では、細菌の出すエンドトキシン（発熱物質）などが白血球の一種である単球やマクロファージの表面に組織因子を生じさせて凝固反応が始まり、血管内皮細胞の抗血栓性が低下して血栓（血液のかたまり）が生じます。「播種性（はしゅせい）血管内凝固症候群（DIC）」では、このように基礎疾患が悪化して、全身の血管に小さな血液のかたまり（微小血栓）が無数に生じる病態です。細い血管が詰まるため、血流が妨げられて、酸素や栄養などが組織に届かなくなり、腎臓や肺などの臓器障害を起こし、生命に重大な危険をもたらします。当院での播種性血管内凝固症候群と敗血症の出現率は、全国のDPC病院の平均値と比較して低い数値となっています。発生率は昨年度から変わりありませんでした。

・「その他の真菌症」は、真菌による感染症で、代表的な真菌症として白癬やカンジダ症、クリプトコックス症、アスペルギルス症などが挙げられます。発生率は昨年度から変わりありませんでした。

・「手術・処置の合併症」は、術創部の感染、内視鏡手術後の創部出血、透析シャント閉塞、人工股関節の脱臼などがあります。手術、処置の後に退院となり、自宅・施設等で発症し、再入院となったものです。手術、処置の合併症は一定の確率で発生しますが、手術前に合併症についての説明を行い、手術にあたっては合併症を起こさないように細心の注意を払って手術を行っています。発生率は昨年度から変わりありませんでした。

更新履歴

2021/9/30: 第１版入力

2020年度DPC病院指標

令和２年度 近森 病院指標

令和２年度近森病院指標