災害拠点病院

災害拠点病院は、災害時救護において中核となる病院です。多発する重篤救急患者の救命医療に対応した高度な診療体制をはじめ、傷病者等の広域搬送への対応や災害派遣医療チームの派遣機能などを有します。
当院は、1997年に災害支援病院の指定を受け、救護病院や一般の医療機関からの負傷者を受け入れのための体制整備を進めてまいりました。2009年9月11日には、高知県より災害拠点病院に指定され、災害医療のさらなる後方支援活動に努めています。

災害拠点病院指定要件

災害医療に対する運営理念と運営方針

運営理念

近森病院は、災害発生時のみならず災害対策においても、災害拠点病院として地域の医療機関、消防、自治体ほか関係機関と協力連携を密にし、すべての病院職員がすべての被災者の方々のために尽力します。

南海トラフ地震対策においても災害医療の最先端を目指し、多くの人たちの救命と地域復興の礎となる努力を続けます。

運営方針

  1. 日常から地域の多くの医療機関との連携を密にします。
  2. 高知県・高知市の災害医療対策とシームレスな関係を保ち、信頼関係を高めます。
  3. 常に課題の抽出と解決を意識し、災害対策に取り組みます。
  4. すべての病院職員に対し、その意識を常に高く保つための訓練や研修を行います。
  5. 災害医療を通じて社会貢献を実践します。

災害派遣医療チーム
(Disaster Medical Asistance Team、以下DMATと呼称)

DMAT隊員は、医師、看護師、業務調整員(救急救命士、薬剤師、放射線技師、事務員等)で構成され、大規模災害や事故などの現場において急性期医療(おおむね48時間以内)の活動を展開します。機動性を持ち、専門的な訓練を受けており、いつでも対応可能な医療支援体制をとっています。当院は、2021年4月時点で、22名の隊員を擁しています。

活動実績

これまでに、東日本大震災(福島、宮城)、熊本地震(熊本、大分)、西日本豪雨災害(愛媛)などに出動し医療支援活動を行ってきました。

2011年3月 東日本大震災
2016年4月 熊本地震
2018年7月 西日本豪雨災害

取組み

院内では、南海トラフ巨大地震発災時を想定した災害医療訓練などを行い、災害対策の向上に努めています。また、DMAT隊員は、毎年9月に行われる政府主催の防災訓練やDMAT研修会に参加し、医療支援活動にまつわる知識や技能の維持に励んでいます。

院内訓練

災害対策本部運営訓練
エマルゴトレーニング
階段を使用した患者搬出
起震車による疑似地震体験

DMAT訓練

訓練出発前の機材準備
政府主催の防災訓練
DMAT研修会