腎臓内科
腎臓機能の悪化を予防。
透析治療や透析合併症後も
一貫した体制でサポート。
近森病院の大内科制について
近森病院内科は、前副院長浜重直久医師が内科部長となった1988年より「内科医は、専門医である前にジェネラリスト(総合内科医)であるべき」という信念のもとバランスのとれた内科医を育成し続けています。
発足当時は、7名であった内科医も現在では58名となりました。医学の進歩により診断と治療により高度な専門性が求められる様になったため、2020年からは、より専門性を高めるため、循環器内科や消化器内科などに分かれましたが、浜重先生の信念を受け継ぎ1フロアーの医局で病棟も共有し、毎朝のミーティング、週1回の症例検討会、月1回のCPC(臨床病理検討会)など全員で集まり、内科の各診療科を統合した「大内科制」を堅持し、各診療科の医師が自由に相談して診療を行う垣根のない診療を心掛けています。
診療方針と特徴
腎臓内科は血尿や蛋白尿、腎機能低下があるときにその原因を調べ(腎生検など)、その原因となる病気に対して治療をおこない腎臓の機能を悪化させないようにすることや、不幸にして腎機能が高度に悪化し改善が期待できない場合には人工腎臓である透析療法を用いて症状の改善や生命の維持を行います。最近では糖尿病や高血圧、動脈硬化などに伴い徐々に腎臓の働きが悪くなる慢性腎臓病(CKD)の患者さんも大変増えています。それらの患者さんに適切な投薬や食事などのアドバイスを行うことも腎臓内科として重要な仕事の一つとなっています。
当院では腎生検から腎炎の治療、血液透析、腹膜透析の導入まで腎臓の働きが悪くなる予防から、その進行を止めること、悪くなった後の透析治療の開始そしてその後の透析合併症の治療まで一貫して対応できる体制であり、常にその質の向上に努めています。
医師紹介
部長 吉村 和修 Kazunobu Yoshimura (腎・透析センター 部長) (臨床工学部部長)
Field [得意分野]
急性血液浄化、透析療法を中心に腎臓内科一般
Message[患者さんへのメッセージ]
腎臓病や透析療法は患者さんにはわかりにくい分野だと思いますが、できるだけわかりやすく説明できるよう努力していきたいと思います。よろしくお願いします。
Qualifications[資格等]
-
医師の専門性資格
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本透析医学会 透析専門医・指導医
- 日本腎臓学会 腎臓専門医・指導医
[ 厚生労働省医政総発0124第1号通知に準ずるもの、および日本専門医機構認定の資格等 ]
宇都宮 慧 Kei Utsunomiya
Field [得意分野]
血液浄化を中心に腎臓内科一般での診療を行ってまいりました。
Message[患者さんへのメッセージ]
うまれも育ちも高知県高知市です。地元に少しでも貢献できればと考えますので、どうかよろしくお願いいたします。
Qualifications[資格等]
-
医師の専門性資格
- 日本透析医学会 透析専門医
- 日本腎臓学会 腎臓専門医 その他資格
- 日本内科学会 認定内科医
[ 厚生労働省医政総発0124第1号通知に準ずるもの、および日本専門医機構認定の資格等 ]
主な疾患と治療方法
慢性腎炎
ネフローゼ症候群
DKD(糖尿病に合併する腎障害)
急性腎障害、急速進行性糸球体腎炎
CKD(慢性腎臓病)
末期腎不全の治療法
透析療法には血液透析療法と腹膜透析療法の二つの選択肢があります。もっとも普及している血液透析療法とは血液を体外で循環させ、腎臓の代わりとなるろ紙の代わりとなるもの(ダイアライザー)に通すことで体内に貯留した老廃物や水分などを取り除く治療法です。具体的には一回4時間程度で週に3回行い腎臓の代わりをします。血液透析の準備として内シャントといって通常は利き手の反対側の手の静脈と動脈をつないでバイパスする手術が必要になります。この作成した内シャントに血液をとるほうと返すほうの二か所に点滴のように針を刺すことで透析が可能となります。
またもう一つの腹膜透析療法はおへその下あたりからカテーテルを手術的に挿入してカテーテルの先端を骨盤あたりに留置します。もう一方の先端は腹部から皮下トンネルを通じて腹部から体外にでており、そちらを透析液のはいったバックと接続し腹部の中に透析液を挿入します。3-4時間入れておいたのちにその透析液を排液し、新しい透析を再度腹部にいれます。これを4-5時間毎に繰り返すことで腎臓の代わりをします。透析液を入れ終わった後はカテーテルの接続部をキャップで閉じることで透析液の入れ替えをしている時間(大体30-60分程度)以外は自由に行動することができます。
この二つの治療を上記の分だけで具体的にイメージを持つのはなかなか難しいと思います。現在まだ未整備ですが、今後はこの透析療法の選択について療法選択外来を立ち上げ時間をとって説明できる環境を整えていく予定です。
当院での透析療法
また腹膜透析療法に関しては外来センター5Fの透析外来にて診察・治療など行っています。