放射線科

部長 宮崎 延裕

 2017年は、マンパワー低下が顕著な1年となりました。
春に後期研修医 井上 麻美先生・ベテラン診療放射線技師1名が、秋にはさらに2名の診療放射線技師が退職となりました。

検査件数は CT 22,708件(図1)、MRI 7,063件(図2)と前年からは微増でした。特にMRIはこの3年ほぼ横ばいであり、フル稼働状態であるとの認識です。
本館CT・MRIはバージョンアップを重ねて10年以上使用していますが、本館CTはER・病棟患者をメインに近森会グループ全体の約6割の件数を撮影しており、経年劣化での故障リスクが高くなっています。また最も古い北館CTはX線管の寿命で交換が必要となりましたが、高額のため、廃棄の方向となりました。同時期に本館B棟 1階 入退院センターの改修構想が持ち上がったため、上層部に上記の状況を説明し、新規CT増設を提案し、承認されました。2018年2月には稼働開始予定となっています。これが稼働しはじめれば、ERの検査待ち時間短縮に繋がるものと考えられます。
超音波検査はほぼ横ばいでした(表1)。臨床検査技師の長年の協力・育成により、かなりスムースに検査が進むようになってきたと実感しています。

IVR件数も大きく増加しました(表1)。
血管系IVRの増加が目立ちました。ここ数年減少傾向であった肝細胞癌の動脈塞栓術が81件と増加したこと、他科とのコラボレーションでの術者施行例増加(大動脈ステントグラフト、脳外科領域血管内治療)が主な要因です。
出血性病変に対する緊急動脈塞栓術も46件と前年同様上位でした。高エネルギー外傷症例については、複数の診療科の早急・濃厚な対応が必要なため、数年前から外傷コールを導入し、定着してきた感があります。
非血管系IVRはほぼ横ばいで、経皮経肝胆嚢ドレナージ(PTGBD)は本年も最上位を占めました。

初期臨床研修医の希望ローテーションは完全に定着し、常に誰かがまわってきている状態となりました。4月からは常勤医数の減少(4名→3名)のため、基本的に1名のみ受け入れとしていましたが、希望が多く、2名となることもありました。
専門医制度の変更により、当院単独での放射線科専修医獲得ができなくなり、せっかく当科を選択ローテーションしても、直接将来の放射線科医獲得に繋がらなくなってしまったのは残念ですが、初期臨床研修医・ひいては院内の診療レベルアップには充分貢献できているものと考え、引き続き受け入れは続行していきます。

2018年前半にはPACS更新が控えており、読影環境の改善が得られるであろうことが多少の救いではありますが、マンパワー充足が見込めない状況であり、少ない人数でさらに増加するであろう諸検査に対応しなければならず、診療放射線技師・看護師・臨床検査技師との連携強化・業務の更なる効率化を進める必要があると考えています。

  • 図1
  • 図2
  • 表1

業績

■学会発表

学会名 発表日
演題 演者
第8回日本経カテーテル心臓弁治療学会学術集会 2017年7月16日
「Sapienバルーンカテーテルのコンプライアンスチャート」
  • ○宮﨑 延裕
  • 入江 博之
  • 川井 和哉
  • 池淵 正彦
  • 西田 幸司
第31回中国四国IVR研究会 2017年9月29日~30日
「Viabahrnの使用経験;右鼠径部仮性動脈瘤術後再発の1例」
  • ○宮﨑 延裕
  • 清水 和人
  • 細田 幸司
  • 佐藤 充
  • 田井 龍太
  • 井上 善紀
  • 池淵 正彦
  • 入江 博之