循環器内科

主任部長 川井 和哉

 循環器科は、浜重直久副院長、深谷眞彦部長、川井和哉主任部長、窪川渉一部長、関秀一部長、山本哲史部長、要致嘉科長、中岡洋子科長、西田幸司科長、今井龍一郎科長、古谷敏昭科長と医員、高知大学からのローテーション、後期研修医を含め19人体制です。4月から矢野千春医師と大澤直人医師(高知大学からのローテーション)が後期研修医として赴任しました。11月からは末吉裕幸医師が循環器救急研修のため大阪府済生会泉尾病院から国内留学として派遣されました。

患者数や病床数の増加、医療の進歩にともない仕事量は年々増加し、非常に多忙な状態が続いています。一般内科も兼務しており、メディカルスタッフに支えられながら頑張っています。献身的・効率的サポートに対し心から感謝し、彼らを誇りに思います。チーム医療の神髄が、ここ近森病院にあります。

急性心筋梗塞は毎年200例前後の入院があり、中四国でも有数の症例数です。2016年には冠動脈造影1801件(うち緊急285件)、冠動脈インターベンション(PCI)591例・692病変でした。2008年から開始した末梢血管インターベンション(EVT)は年々増加し371件でした。その他の診療実績としては、心エコードップラー検査 10,576件、経食道心エコー 427件、運動負荷心電図 2601件、ホルター心電図 782件、心臓RI検査478件、恒久的ペースメーカー植え込み術 113件(新規 92件、交換 21件)でした。急性心筋梗塞症例は 206例で、ST上昇型心筋梗塞に対するdoor to balloon時間は中央値77分と非常に短時間でした。医師だけでなく、ERからカテ室搬入までに関わるすべてのスタッフの総合力であり、誇らしく思います。64列CTによる冠動脈CTは384件、血管CTは4,339件であり、低侵襲に多くの冠動脈や血管情報を得ることができるようになりました。また、appropriate PCIの重要性を認識しており、FFRも145件、アセチルコリン負荷テストも66例に施行しました。

2007年5月から高周波カテーテルアブレーション治療(不整脈治療)を開始しました。2016年は、電気生理学的検査(EPS) 131例、高周波カテーテルアブレーション治療 130例を施行しました。2007年11月からは植え込み型除細動器・両心室ペースメーカー移植術の施行施設に認定され、2016年は11例に施行しました。不整脈グループも頑張っています。
最近は臨床だけでなく、学術的な面での活動も増えてきました。日本の循環器関連学会のみならず、アジア太平洋カテーテル治療学会(韓国)でも発表しました。AsiaPCR(シンガポール)、ESC(ロンドン)、VIVA(ラスベガス)やTCT(ワシントン)など国際学会へも参加しました。忙しい中、学会活動や研究にも力を入れてきた成果であり、若手医師の頑張りと活躍に心から拍手を送りたいと思います。
2014年11月に経カテーテル大動脈弁植え込み術(TAVI)の実施施設となりました。2016年は47例に施行し、通算88例となりました。術後の回復が非常に早く、低侵襲手術のメリットを実感しています。高知県民のために全国の第一線レベルの循環器診療を提供できるよう、これからも取り組んでいきますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

昨年から四国イメージング研究会の事務局を担当しています。10月に愛媛県立中央病院では初めてのPCIライブデモンストレーションコースを無事に開催することができました。このような大きな企画を難なく成し遂げる当院のチーム力に感動しました。

循環器の急性期治療だけでなく、身体診察教育、心臓リハビリテーション、禁煙支援、心肺蘇生講習などにも力を入れています。BLS(1次救命処置)は全職員を対象とし、ICLSは、ほとんどの医師・看護師が受講しています。救急医学会やアメリカ心臓協会(AHA)の認定インストラクターやディレクターも増え、院内で救急医学会認定ICLSコースやAHAコースを定期的に開催しています。また、内科学会認定の内科救急講習会(JMECC)も開催しています。裏方で頑張ってくれた方々には大変お世話になりました。この場をかりてお礼申し上げます。

また、最前線の救急医療、PCIやTAVIなど、大学病院とは違った医療を経験することは有用と思われ、高知大学循環器内科・老年病科の臨床実習を受け入れています。本年は担当医師を決めマンツーマンで対応しました。アンケート結果を参考にし、よりよい実習となるように改善していきたいと思います。

スタッフの増員、救急医療の充実、個々のレベルアップ、新しい診療体制の構築、研修医・専門医教育、臨床研究など、まだまだ多くの課題があり、なかなか楽をさせてもらえそうにありません。“どうせやるなら楽しくやろう”をモットーに、患者さんや他の医師、そして、何よりも院内のスタッフに信頼される医療を続けていきたいと思います。

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