第19回日本医療マネジメント学会高知県支部学術集会-地域医療のニューノーマル-

お知らせNEWS

第19回日本医療マネジメント学会高知県支部学術集会は無事に終了いたしました。
ご参加いただきました皆様、ご支援、ご指導をいただきました関係者の皆様へ心より御礼申し上げます。

演題募集は終了しました

会長 川井和哉医師

学術集会会長挨拶

第19回 日本医療マネジメント学会
高知県支部学術集会 会長
川井 和哉
(社会医療法人近森会 近森病院 院長)

この度、2023年8月27日(日)に、第19回日本医療マネジメント学会高知県支部学術集会を「高知市文化プラザかるぽーと」において開催させていただくことになりました。現地開催は久し振りで、ポストコロナの節目となる会でもあり、ご参集の皆様方のご期待に応えるべく、充実した会となるよう準備を進めております。

新型コロナのパンデミックでは、多くの医療機関がクラスター・院内感染を経験し、大きなダメージを受けました。まさに大災害級であり、高知の地域医療の問題点が一気にあぶり出されました。その一方で、非接触デバイスの開発やリモート診療の進歩など、医療DXの発展も著しいものがありました。

我が国の人口推計からは、2025年には国民の5人に1人が後期高齢者となる超高齢社会が到来し、その後2040年に向けて高齢者人口の増加は緩やかになり現役世代の急減という局面に移行していきます。

しかし、高知県ではすでに高齢者人口の減少は始まっており、労働人口の減少は加速しています。十数年前には医師不足から地域医療崩壊が叫ばれ、今はコロナにより地域医療提供体制が危ぶまれ、将来は現役世代の急減に伴い医療・介護人材の不足も懸念されます。医療・介護が安定的に継続性をもって存続すること、つまりその持続可能性(SDGs)が重要です。高知県の実情にあった医療提供体制の構築が求められており、地域医療を維持していく上で大切な体制づくりと人づくりは喫緊の課題です。コロナ禍でも医療を維持していく必要があり、各医療機関でも大きな変革があったと思われます。このためテーマを「地域医療のニューノーマル」とさせていただきました。

今回は、特別講演と二つのランチョンセミナーを予定しています。特別講演はスポーツトレーナーの鴻江寿治さんにお願いしています。東京オリンピック女子ソフトボールの日本代表トレーナーでもあり、上野由岐子投手を復活させ、東京オリンピックでの金メダル獲得に大きく貢献されました。今年は、侍ジャパンのWBCでの活躍もあり、スポーツにおける体のマネジメントや準備の大切さが改めて注目されています。健康に関わる医療人にとっても参考になるお話をしていただけると期待しています。

医療マネジメント学会が扱うテーマは、クリティカルパス、医療安全、感染対策、褥瘡対策、栄養管理、NST、地域連携、リハビリテーション、情報管理、教育、病院運営、組織運営、チーム医療、働き方改革、患者サービス、看護業務、健診業務、災害医療、臨床倫理など非常に広範囲であり、参加対象も全ての医療関係者です。高知のこれからの地域医療を支え発展させるために、皆で成果を出し合い議論する機会になることを期待しています。 そして、ご参加いただいた皆様にとって、多くの方々との顔の見える交流、情報収集や共有を通し、有意義な学会になりますことを祈念しています。

最後になりましたが、現在もコロナ対策で日々奮闘されている医療関係者の皆様に敬意と感謝の気持ちを表したいと思います。そして、本学術集会を開催するにあたり、ご指導賜りました支部長・役員の先生方、ご協力いただきました会員の皆さま、協賛・寄付を賜りました企業・病院の方々、当院職員をはじめ、準備に尽力していただきました全ての方々に御礼申し上げます。