相談役 近森正幸のひとりごと soliloquy

相談役 近森正幸のひとりごと

理事長のひとりごと

[2017年03月06日] 「ゲゲゲの鬼太郎」と一本歯下駄

仮装姿.jpg  2月26日に開催された今年の「東京マラソン」に、一般から出場するためには12.2倍の倍率に当選しなければならない。応募していた京都に住む長女が出場できることになった。

 声援がなければ寂しいだろうし、元気に最後まで頑張ってほしいと応援に行ってきた。東京都庁をスタートして日本橋、浅草雷門、門前仲町、そして東京駅八重洲に出て品川の手前で折り返し、東京駅丸ノ内側の行幸通りがフィニッシュである。

 およそ1kmを何分で走るかを計算して予定を組んでいたが、10kmまでは予想以上に速いペースで、最初の日本橋の応援場所では見失ってしまった。便利なスマホアプリがあって、ランナーは画面の地図に赤い点で表示され、自分たちの場所は青い点で示される。それを使って門前仲町と芝公園では行き帰り、最後は丸ノ内で五回応援できた。応援する我々はすべて地下鉄で移動でき、そういう意味でも東京マラソンは応援するのに便利である。

 仮装マラソンを始めたきっかけは、水害のあった福知山市を盛り上げたいと、ランナー仲間と一緒に「マリオ」の仮装をして素足で走り始めたのが最初であった。足を痛めないために足裏全体を使って走ったり、感覚をつかむために1本歯下駄でも走り始めた。

 当日の長女の出で立ちは「ゲゲゲの鬼太郎」の衣装を身にまとい、頭に「目玉おやじ」、「一反木綿」を背に、一本歯下駄を履いて走った。応援する我々は六本木のドンキホーテで揃えた黄色で統一したピカチュウの帽子に指さし棒、メガホンなので互いによく目立つ。応援していると普通のランナーよりも、仮装して走ってくれると面白い。ちょっと挙げるだけでも大石内蔵助、トマト姿、ピコ太郎、リオのカーニバル姿の男性、赤い矢印のついた帽子、シマウマ、走るのもたいへんだろうが、その方が見ていて楽しめるしつい応援してしまう。長女と相前後して走っていた仮装組のランナーは、応援のいい目印になって助かった。

 マラソンは9時10分にスタートして7時間以内でゴールしないと完走できない。最後は4時過ぎになる。長女は一本歯下駄で、42.195キロをなんと6時間52分12秒で完走した。応援の成果というより普段の鍛錬だろうが、一本歯下駄ということもあって、ランナーが一緒に写真を撮ってくれたり、沿道の女性たちが歓声をあげているのが印象的だった。

 マラソン当日が日曜日だったこともあって、応援が終わるとお祝いも出来ずに高知に帰ってきた。走っているランナーも実に楽しそうだし、30万人以上の応募があるのも分かるような気がする。応援する側も応援できる身内がいたことで、応援する面白さを感じさせてもらった。

2017年3月6日

理事長 近森正幸