全国の病院が真似したり、診療報酬につながるような先進的な取り組みを数多くされてきたと思います。そういったアイデアを生み出す秘訣はありますか?2ページ目へつづく▼退院患者数一番大事なことは患者から教えてもらい、どうしたらよくなるかを考え、アウトカムが出るように実践することだと思います。(このアウトカムが出るように業務をデザインし、スタッフを集め実践することが最も難しく頭を使う所です。アウトカムが出てペイする業務になれば、それに診療報酬上の点数がつくと坊主丸■けになります。)昔付き添い看護の時代は、医師、看護師ばかりでなく付き添いも当然ですが患者を動かすより寝たきりにさせた方が楽ですので、近森病院の3分の2は拘縮した寝たきり患者で占められていました。その寝たきり患者を見て、これではいけないと考え、石川誠先生を招聘しアウトカムの出るリハビリテーションと基準看護を梶原和歌元看護部長の強力なリーダーシップで開始しました。高齢患者が増えると認知症や臓器不全とともに低栄養、廃用による骨格筋の枯渇が目に付くようになりました。その為、低栄養には栄養サポート、廃用にはリハビリテーションということで、栄養サポートとリハビリに力を入れてきました。これらの取り組みがNST加算や回復期リハビリテーション病棟の診療報酬創設に繋がっています。回復期リハビリテーションの考えが周囲の医療機関にも周知され、多くのリハ病棟ができたことで、現在は寝たきり拘縮患者の発生はほぼ抑えられています。一番してはいけないことは、スタッフを増やさずに指導料や加算という診療報酬を算定することです。業務量はスタッフ数×能力×時間ですので、能力や時間は限られています。そのため業務量が膨大になるとスタッフ数を増やさざるを得ませんが、スタッフを増やさずに指導料や加算の点数だけを取るという、ほとんどの病院の院長や事務長がやっている方法は必要な業務すべてをすることができません。 10,0009,0008,0007,0006,0005,0004,0003,0002,000[人]11,000JOB115,000110,000105,000100,00095,00090,00085,00080,00075,00070,00065,00060,00055,00050,00045,00040,00035,00030,00025,000[円][人]400350 300 250 200 150 65※病床は2016年9月にフルオープン地域支援病院認定逆紹介開始ICU開設データ分析(企画課)DPC導入NST導入近森病院建築5か年計画終了救命救急センター指定病床を段階的にオープン入院単価100床当の総スタッフ数Q.44
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