内科医ではなく、外科医を選択した理由を教えてください。今日の近森会(Ⅱ) 1979●分院落成記念《近森病院》の記録より 私が医師になった頃は、内視鏡やカテーテルの治療はまったくなされておらず、内科医は診断とあまり効かない薬物療法しかありませんでした。患者を治すためには外科医になるしかなく、結局父の専門の消化器外科をやることを決心しました。 大学時代は癌の外科医、近森に帰ってからはなんでも屋の外科医で、頭の先の粉瘤から爪先の巻き爪まで、包茎から卵巣や子宮摘出、腎摘、肝切除、胆摘、胃、大腸、直腸切除、膵頭十二指腸切除なんでもやっていました。当時は交通事故や労災事故による重症外傷が多く、開胸、開腹して通常の術野と違う損傷部へ入っていくことで、思いもしない経験もさせてもらいました。PRIVATE40Q.28
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