人生で一番!と感じられたワインはなんですか?ヴィンテージワイン(撮影:近森正幸)自宅ワインセラー(撮影:近森正幸)タートヴァンを手に(提供:近森正幸)1961年のシャトーマルゴーで、ロンドンの名門百貨店ハロッズで妻が買って大切に持って帰ってくれました。ボルドーの五大シャトーは1970年代までは未熟な青い葡萄も平気で醸造していましたので、天候の影響もあり、出来、不出来が酷かったですが、いい年のワインは(1961年は滅多にないグレートヴィンテージです)この世の飲み物の中で最高のすばらしいワインになっていました(人間社会と同じです、優等生ばかりの世界は面白くありません)。あと記憶に残っているワインは、還暦の時に飲んだ生まれ年の1947年のラフィットロートシルトで、色も香りも味もすばらしく、60年経っているとはとても思えない生き生きとしたワインでしたので、このワインのようにこれからも頑張ろうと大いに勇気づけられました。若い時は世界中のワインを飲んでいましたが、段々パワーのあるボルドーワインになり、中年を過ぎると華やかな香りと果実味のあるブルゴーニュワインが好きになり、年をとって人生の黄昏を感じる頃になるとワインセラーで昔から熟成したボルドーワインに戻りつつあります。このように、人生をかけてワインを飲み続けてきましたので、ご縁があってブルゴーニュワイン騎士団と日本ソムリエ協会の名誉ソムリエに選んでいただきました。PRIVATE13Q.5
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