血液内科

部長 上村 由樹

 2016年より当院に勤務となり、2年が経ちました。当初は、今まで診てこなかった血液疾患に対し、看護師始め、病院全体がかなり後向きの状態でした。しかしながら、他科に入院中の患者や、ER外来からの紹介で、院内に少しずつ血液疾患の存在が認識されるようになると、徐々に前向きに対応して頂けるようになりました。血液疾患の入院患者数はそれほど多くはないため、患者が複数の病棟に散らばると、スタッフが血液疾患に慣れるまでに、膨大な時間を要すると考え、メイン病棟を北3病棟に置きました。北3病棟のスタッフを中心に、化学療法、食事管理、感染管理などの勉強会を重ねることで、徐々に病院全体でも血液疾患に理解を深め、患者の受け入れがスムーズになりました。不慣れな看護業務もあって、キタサン(北3)ブラックなどと自虐めいた駄洒落が飛び交う中、川久保看護師長始め、病棟スタッフの皆様には大変御尽力頂き、心より感謝しております。
 当院は造血幹細胞移植の移植施設ではありませんが、高知県のドナー登録者の確認検査や最終同意面談を行う調整施設となっています。私自身も、調整医師を約10年務めています。高知大学病院や高知医療センターも調整施設となっていますが、市内中央に位置する近森病院は利便性が高いため、多くのドナーが当院での調整を希望しています。高知県骨髄バンク推進協議会が毎年開催する骨髄移植講演会&ドナー登録会にも理事として参加し、高知県のドナー登録の推進事業にも、微力ながら関わらせて頂いています。
 当科は、高齢者の血液腫瘍を中心に診療しています。高齢者は、他の疾患を複数合併していることが多く、標準的な化学療法を完遂することが困難です。個々の患者に応じて、少しでもQOL(生活の質)の向上が図れる治療法を模索しています。治療によって疾患を克服できても、長期臥床で足腰が弱り、寝たきりとなることが、高齢者にはよく見受けられます。そのために、感染症を併発し、入院が長期となることが少なくありません。当院では、治療中も適切にリハビリを行うことで、速やかな自宅復帰を目指すことに力を入れています。

院内参加委員会
1.化学療法委員会
2.輸血療法委員会

業績

■学会発表

学会名 発表日
演題 演者
第115回四国内科学会地方会 2016年11月27日
「クロピドグレル内服中に血栓性血小板減少性紫斑病を発症した1例」

近森病院 内科

  • 竹森 大吾
  • 上村 由樹
  • 大川 良洋
  • 今井 龍一郎
  • 近森 正康
  • 西田 幸司
  • 青野 礼
  • 川井 和哉
  • 山崎 正博
  • 浜重 直久
第115回四国内科学会地方会 2017年12月3日
「サルコイドーシス経過中に濾胞性リンパ腫を合併した1例」

近森病院 内科

  • 岸本 聡子
  • 上村 由樹
  • 小松 洵也
  • 松田 英之
  • 石田 正之
第39回日本血栓止血学会学術集会 2017年6月8日
「長年出血症状を多発するも診断を得られずに経過していた自己免疫性出血病XIII/13の1例」
  • 上村 由樹1)
  • 西村 拓哉1)
  • 冨田 秀春1)
  • 尾崎 司2)
  • 惣宇利 正善2)
  • 一瀬 白帝2),3)

1)社会医療法人近森会 近森病院
2)山形大学医学部分子病態学講座
3)厚生労働省難治性疾患「自己免疫性出血症の診療の均てん化」研究班