臨床工学部 血液浄化チーム

主任 野島 のぞみ、岡本 歌織

 血液浄化療法総回数は16,158回と昨年より298回多い。内訳は外来11,343回、入院4,815回であった。急性期である入院回数がここ数年急増し、全体の30%を占めるようになってきた。また入院回数の内、集中系病棟への出張透析回数も増加傾向であるが、2017年は599回と過去最高を記録した。(表1)これは入院透析の10%以上が重症度の高い患者であることを示しており、出張透析用の個人用コンソール5台がフル稼働して対応に当たる日も少なくなかった。緊急の依頼にすぐに対応できるよう、機械整備も重要である。

 新規透析患者は、延べ468名の紹介があった。(表2
導入患者50名中44名は、地元や入院透析が可能な透析施設へ転出となり、当院の外来維持透析へ移行した患者は4名であった。
 昨年から急増している急性腎障害(AKI)で透析を行った患者は125名で、さらに増加している。しかし75%近くの患者は離脱できており、透析が治療の選択肢の1つとして活用されていると思われる。
 他の透析施設からの紹介は月平均25名で、主な紹介理由はPCIやEVTといったカテーテル治療目的での紹介が多く、同じ患者が複数回紹介されてくることも珍しくない。治療後は、死亡例を除き全て元の透析施設に帰院させ、地域医療支援病院としての役割をはたしている。

 アフェレーシスも233回と増加している(表3)。
 エンドトキシン吸着で6名、ビリルビン吸着で3名、単純血漿交換で1名、合計10名が死亡している。敗血症性ショックや多臓器不全の重症患者が多く、救命が難しい。これからも様々な症例に対し、多種多様なアフェレーシスで対応できるよう研鑽に努めたい。

 腎臓内科医の吉村和修部長の退職に伴い、8月より透析科は近森正幸理事長と透析外来近森正昭部長の医師2名体制となった。今後も予想される紹介患者の増加に対応すべく、透析医の業務負担軽減の試みとして、各診療科から依頼される透析の受付から開始までの作業を臨床工学技士へとタスク・シフティングした。そうすることにより、透析医は本来の業務である診断業務に専念できるようになり、業務負担軽減へと繋がった。現在では『透析の依頼は臨床工学技士へ』というのが定着しつつある。今後も看護師と臨床工学技士、アテンダントで透析医のサポート体制を整えていこうと考える。

  • 表1表1
  • 表2表2
  • 表3表3