臨床検査部

技師長 今村初子

【概括】
2016年度は4月に病院経営改革が実施され、検査部も運営体制を見直し人員効率を図るために、11月から夜間、休日体制は当直3名体制(内視鏡・心臓カテーテル・輸血)から当直2名と宅直体制に変更した。
認定資格では認定心電検査技師2名、超音波検査士3名(循環器1名、消化器1名、血管1名)心血管インターベンション技師2名、認定病理検査技師1名、消化器内視鏡技師2名を取得した。

【人事】
4月から臨床検査部部長に循環器内科部長の窪川渉一先生が就任し、副技師長に近澤香奈、橘知佐、主任に池内梨沙(生理)、森本瞳(検体)、主任心得に筒井昌代、近藤昇子、山本綾、吉永詩織が昇格した。病院検査部の新規採用は6名、退職は3名となった。

【2016年の取り組みとその成果】
 検査業務の実績 : 昨年度の実績件数と比較すると、生理検査3.4%、輸血検査16.8%、
細菌検査9.9%、病理検査34.9%、ブランチラボ5.3%と前年度を上回る件数となった。

1、生理(資料1)
4月から外来心臓リハビリテーション訓練室が開設され、新たに心肺運動負荷試験が検査に加わった。外来患者さんの採血・心電図は朝8時から、心エコー検査は8時30分から開始であったが、待ち時間を短縮するため11月から心エコー検査も行うように変更した。
超音波検査は技師が活躍できる領域でもあり、心エコー検査と心臓カテーテル検査、腹部エコー検査と内視鏡検査と職域は広がり、また時間外の緊急検査も強化できる。心臓カテーテル検査の担当者は、1~2年で心エコー検査が実施できるように効率的に育成したい。研修医の選択実習では技師が超音波検査の指導に関わることも多くなっている。

2、輸血(資料2)
時間外に安全な輸血を実施するため、技師全員が輸血研修を受けて緊急O型輸血や、大量輸血、輸血検査の異常反応などに対応している。月に2回程の時間外勤務では緊迫した場面も多いため不安もある。入社1、2年目の技師には、適正な輸血検査が行えるように定期的に研修を行っている。
輸血後感染症検査の実施率向上に取り組み44%の実施率になった。また、適正輸血推進のため廃棄率の削減に取り組み、昨年は2.5%から1.2%と大幅に低下した。輸血監査ラウンドは定着し、直接看護師に輸血実施手順、輸血前後の確認、カルテ記載などについて聞きとり、注意点、改善点を輸血ニュースで注意喚起している。

3、細菌(資料3)
1月に感染制御認定微生物検査技師(ICMT)の資格を3名が取得し、認定臨床微生物検査技師制度の研修施設認定となった。院内感染防止対策のためICMT3名の関わりがより強まった。
2015年から臨床検査技師と、薬剤師で「高知県感染対策・サーベイランス研究会」を発足し、地域での耐性菌サーベイランスと抗菌薬の適正使用、耐性菌の検出状況を施設間で情報共有し、感染防止対策につなげる取組みを行っている。

4、病理(資料4)
2016年度の業務実績では組織診の件数が著しく増加した。2月には第2回病理解剖体慰霊祭が行われた。病理診断に有用である良質な標本作成のため、昨年から外部精度管理に参加している。外注検査で遺伝子関連検査を目的とした検体を扱う機会が徐々に増えている。
病理部門は従来以上に重要となっているため、細胞検査士はもちろんのこと、認定病理検査技師の取得も積極的に進めさらなる充実を図っている。

5、内視鏡
 内視鏡業務を兼任する技師は26名となり、消化器内視鏡技師は16名となった。

6、ブランチラボ(資料5)
5月から骨髄像を院内検査に変更し、7月に血液ガス分析装置をラピッドポイント500に更新した。

 

【2016年度のまとめと今後の目標】
 人材育成面では専門性を必要とする各検査分野の指導者が成長し、認定資格者は増加して検査の質、安全性が向上し検査業務は充実してきた。今後もより一層、スタッフ一人ひとりが無駄なく精度の高い検査を行い、組織力を向上し効率的な業務改善を図っていきたい。

  • 資料1
  • 資料2
  • 資料3
  • 資料4
  • 資料5

 

学会発表

学会名 発表日
演題 演者 
   
高知県感染対策・サーベイランス研究会 2月28日
「地域で取り組む感染対策」
  • 柳井さや佳
第27回 日本心エコー図学会 4月22ー24日
「弁形態の把握に苦慮した大動脈弁狭窄症(AS)の1例」
  • 池内梨沙
第76回 日本消化器内視鏡技師学会 5月13ー14日
「当院の超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)における臨床検査技師の関わり」
  • 今本隼香
「当院の小腸カプセル内視鏡検査の現状とクリニカルパス導入について」
  • 徳弘将光
第57回日本臨床細胞学会 春期大会 第19回国際細胞学会 5月28ー29日
「TBNAにおける左肺門リンパ節の迅速細胞診で診断された甲状腺低分化癌の一例と細胞学的検討」
  • 米谷久美子
第35回 高知県医学検査学会 5月29日
「精神症状を契機に診断されたWilson病の1例」
  • 黒川真奈美
第86回 日本感染学会 西日本地方会学術集会 10月25ー27日
「高知県感染対策・サーベイランス研究会の活動報告」
  • 柳井さや佳
「当院における侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の検討」
  •  吉永詩織
第49回 中四国支部医学検査学会  11月26、27日
「当院で発生した無莢膜型インフルエンザによるアウトブレイク事例」
  • 中山奈津季
「Streptococcus agalactiae(GBS)による化膿性心膜炎の一例」
  • 斎藤未来