近森病院附属看護学校

■はじめに

平成28年4月に第2回(2期生)入学式を行いました。新入学生は43名で1・2学年を合わせると84名となります。年度当初は近森会グループの管理棟を昨年同様お借りしての授業でしたが、5月の連休明けに新校舎が完成し、すばらしい校舎での授業が始まりました。この新校舎完成には、近森会グループの多くの方々のご支援・ご協力あってのことと感謝しています。
新校舎建築に先立ち、平成28年2月には工事の安全祈願祭が実施され5月に無事完成しました。完成後間もなく新校舎に移転し、生まれ変わった新校舎のお披露目会にも多くの病院関係者や一般・地域の方々の参加を得て盛大に行うことができました。在校生の喜びも大きく、「自分たちの学校」と認識し、整った環境での学習に笑顔がこぼれ学習意欲も高まったのではないでしょうか。前年度より新校舎の学習環境の整備に向けた教材・教具や図書室、教室、実習室等検討してきた教職員の努力の結晶だと思います。
平成28年度の授業は、多数の講師、指導者に恵まれ順調に進みました。後期には、1期生(2年生)の本格的な臨地実習が近森グループ病院、グループ以外の病院やクリニック、保育所等で始まりました。学校の理念である「心豊かな人間性と高い実践力を持つ看護師」を目指し臨地での本格的な学習の開始です。特に母性看護学実習と小児看護学実習は幡多地域や愛媛県での実習となり、教職員は高い学習成果を期待する反面、無事に終了してくれること願いました。学生は実習グループメンバー間で助け合いながら粘り強く実習の成果を挙げていくことができました。
2期生(1年生)の初めての実習である基礎看護学実習Ⅰも無事終了することができました。
平成28年3月22日には高知県知事から専修学校としての認可を受けることができ、看護専門職を育てる学校としての評価を高めることができました。 近森病院附属看護学校は、学生のもつ可能性を最大限に開花できるような学校づくりを今後も行なっていく所存です。更なるご支援をお願いいたします。

【クリックで各内容へ移動します】
1.平成28年度看護学教育の概要
2.学生確保に向けた広報活動
3.学校行事に伴う活動
4.学校運営と管理
5.教育の質保障に向けた取り組み

 

1.平成28年度看護学教育の概要

■新校舎完成、完成に伴うお披露目会
旧オルソリハビリテーション病院の敷地と建物を使用して行われた改築工事は、平成28年2月8日から始まり同年5月13日に竣工しました。
5月16日に、教職員はもちろん学生にとっても待ち望んだ新校舎への引っ越しが完了し、新しい学校生活がスタートしました。当日は、関係者を招いて内覧会を開催し、学校の設立時にお世話になった方々や、法人の職員の方々、学生達に新しくなった学び舎を見ていただきました。
翌17日には授業が始まり、午後には学校長と統括看護部長、法人内の各病院の看護部長をお招きして、学生と教職員で「新校舎完成を祝う会」を開催し、学生の手で飾り付けられたラウンジで新校舎の完成をお祝いしました。新校舎には、池田馨さんが描かれたフランスの風景画などの絵画を、教室や廊下、職員室などに飾らせていただいています。

■専修学校の認可、それに伴う付帯事項
平成28年3月22日、高知県知事より学校教育法(昭和22年法律第26号)第130条第1項の規定に基づき、専修学校として認可を受けました。専修学校となる意義は、次のようなことが挙げられます。
① 専修学校を卒業することで「専門士」の称号が付与され大学への編入学が可能となる。
② 専修学校に在籍しながら通信大学とのダブルスクール制度を利用し、大学卒業資格が得られる。
③ 専修学校の学生は、日本学生支援機構奨学金の貸与が可能となる。
④ 勤労学生控除の適用となる。
⑤ 学生の看護専門職としてのキャリア向上への志向が拡大する。

また、認可を受けたことにより卒業後に取得できる資格は※下線部分が追加となりました。
【卒業後に取得できる資格】
・看護師国家試験受験資格    ・大学編入学試験受験資格
・保健師・助産師学校受験資格   ・専門士(医療専門課程)の称号付与


■平成28年度 カリキュラム
1年次には、基礎分野12単位270時間、
専門基礎分野14単位360時間、
専門分野Ⅰ14単位435時間、
専門分野Ⅱ2単位30時間、合計42単位1095時間の授業を行いました。

2年次は、専門基礎分野2単位45時間、
専門分野Ⅰ1単位30時間、
専門分野Ⅱ30単位990時間、
統合分野4単位105時間、合計37単位1170時間の授業を行いました。

今年度は新設2年目であり、編成したカリキュラムに従って運用を試みました。特に、2年次の後期はほとんどが臨地実習となっているため、学生の学習効果から考え講義と臨地実習との兼ね合いを考えたカリキュラム進度の見直しが必要であり、これは来年度に向けての課題となります。

■科目担当者、講師一覧
専任教員は、主に各領域別看護学に分かれて専門科目を担当しました。経験年数や実習時間とのバランス等をなるべく考慮し調整をしていますが、カリキュラム進度によってはある時期に集中してしまう教員もいました。そのため、次年度の課題としては、実習との重なりを可能な限り避け、なるべくバランスがとれた調整をしていきたいと考えています。
約70名の非常勤講師に講義を依頼しました。講師は、医師(開業医師を含む)、薬剤師、看護師(認定看護師、専門看護師を含む)、栄養士、臨床心理士、理学療法士、大学教授等で、教育の経験豊富な方や現場で活躍されている方ばかりです。多忙な仕事の合間に、学生の現状やレディネスを考慮して、熱心に講義をしてくださっていると感じました。

 

●平成28年度カリキュラム (クリックでPDFが開きます)
1年生時間割:45単位(1140時間) 前期後期
2年生時間割:35単位(1140時間) 前期後期

■看護学実習 基礎実習
(1)基礎看護学実習Ⅰ
平成28年10月21日~31日までの7日間、1年生43名は、近森病院、近森リハビリテーション病院、近森オルソリハビリテーション病院で初めての実習である基礎看護学実習Ⅰを実施させていただきました。初めは患者さんとうまくコミュニケーションが取れるのか不安と緊張でいっぱいでしたが、病棟の所属長・実習指導者の方々のご指導のもと、コミュニケーションのとり方を学び患者さんの言動から患者さんが何を望まれているのか考え、患者さんに関心をもち関わることの大切さを学びました。
実習終了後には近森病院附属看護学校のFFホールにて振り返りの会を開催し、勤務中のお忙しい時間帯にもかかわらず、近森会グループ看護部の皆様がご参加くださいました。学生達は基礎看護学実習Ⅰを終え自分達の知識や技術の不足などの自己の課題を見つけました。3月に実施される基礎看護学実習Ⅱに向けて、患者さんの望んでいることを知り、状態に合わせた看護ができるよう学習を深めていきます。

(2).領域実習 
1期生は、2年次に成人、老年、精神、小児、母性看護学実習を行いました。基礎看護学実習は近森会グループで行いましたが、2年次は小児・母性など、外部施設で実習する領域もあり、担当教員を中心に実習内容や方法など、どのように行えばより効果的な実習になるか検討を重ねてきました。また、学生も1年次の基礎看護学実習で培った知識や技術、経験をさらに強化しつつ、より専門性の高い視点で対象者や現象をとらえ、必要な看護を提供していけるよう、現場のスタッフの皆様の協力を得ながら実習を行っています。学生の中には、実習病棟の雰囲気や、専門領域を体感する中で、「こういう病棟で働きたい」「この領域に進んでいきたい」など、将来の自分の姿を少しずつイメージできている者もおり、いかに実習が学生にとって大きな意味をもつかということを改めて実感しています。これらの実習は最後の統合実習を含めて3年次の10月まで続きます。学生によって進度は違いますが、ひとつひとつの実習で得た学びや人との出逢いを大切にしながら成長していけるようサポートしつつ、今後の実習も継続していきたいと思います。

(3).実習指導者会、実習調整会、グループとの打ち合わせなど
平成28年度は近森会グループ含め、新たに領域実習が始まることもあり、担当教員を中心に該当する施設との打ち合わせを重ね、より効果的な実習に向けて準備を進めてまいりました。また、平成28年10月11日には近森会グループで実習を行っている全ての学校との調整会を設け、年間計画の調整・確認を行いました。来年度は3学年が揃う年になります。今後は実習現場とどのように連携をとり、どのように実習を展開していけばよいのか、附属看護学校としての理念や方向性を明確にしつつ、現場の声を大切にしながら実習計画の提案、実習指導者会議の計画・実施を行っていきたいと思っています。

■教材・教具等教育環境整備 
5月に新校舎が完成し、新校舎5Fフロアに基礎・成人看護実習室,小児・母性看護実習室,老年・精神在宅実習室,クリティカルケア看護実習室,在宅看護実習室と領域別に実習室が整備されました。
広くて綺麗な環境の中で、開校前に準備された各種シュミレーターモデルを使用し、実際の援助場面がイメージしやすいような工夫を行ないながら、授業展開を行なっています。
休み時間や放課後も実習室を開放し、学生が各種物品やシュミレーターモデルを使用して主体的に技術練習に取り組めるようにしました。

■図書の整備、図書室の管理
近森病院附属看護学校の新校舎が完成し、2階フロアに図書室ができました。
6,200冊を所蔵できる書架や雑誌架、新聞架を設置しております。また、パソコン5台を配備しており学生がいつでもネット環境を使い学習できる環境を設けております。閲覧スペースも明るく広くなり、休み時間や放課後に学生にとって利用しやすい図書室環境になっていると感じております。
システム面では、法人の図書システムを導入することにより、バーコードでの貸出管理を導入が可能になり、学生が借りた本の傾向や利用状況などの履歴管理が行えるようになりました。
今年度の利用件数は、学生244件、職員55件の利用があり、2016年12月末の蔵書数は、和書3,321冊(前年比+526冊)、洋書12冊、合計3,333冊、これに加え24種類の学術雑誌を定期購読しております。
今後は、貸出履歴を分析し、学生の課題学習や授業、臨地実習の教材として必要な専門図書、一般教養を身につけることのできる蔵書所蔵の充実を図っていきたいと考えています。

■学校施設管理・施設整備
本校は、個人情報の流出や、学校備品等の紛失・盗難、不審者の侵入を防ぐため、セキュリティ面において人的・機械的な管理を行っています。教職員による早出・遅出の業務を実施し、教室や図書室の解錠・施錠や時間外に居残り者の有無について確認を行っています。また、放課後校内へ入館する場合、教職員や学生が持つ専用のカードキーによる開錠操作が必要となっており、学校関係者以外は入館ができないようになっています。
夜間については警備会社によるセキュリティ警備を行っており、この間は校内への入館ができません。警備を解除するセキュリティキーも貸出簿による管理を行っており、いつ誰が所持していたか把握できる対策を取っています。教室や実習室の鍵については、貸出簿による管理を行っており、こちらもいつ誰が使用したかを把握し、紛失が起こらない対策を取っています。
個人情報の保護については、教職員が使用するパソコンは全て学校専用のサーバーによって管理しており、個人のIDとパスワードを入力しなければ操作ができない仕様となっています。
上記のように本校では、人的・機械的な施設の管理を行っており、今後も厳重な管理を継続していきます。

 

2. 学生確保に向けた広報活動

■平成28年度の広報活動
(1).進学相談会など

日程 イベント名 主催 開催場所
4/27 会場形式進学相談会
(大学・短期大学・専門学校)
株式会社
さんぽう
高知市文化プラザ
かるぽーと
5/7 こうち看護フェア 高知県
看護協会
こうち男女共同参画
センターソーレ
5/26 進路相談会 嶺北高等
学校主催
県立嶺北
高等学校
6/15 会場形式進学相談会
(医歯薬・看護・医療・福祉・
医療事務系)
株式会社
さんぽう
高知市文化プラザ
かるぽーと
6/17 会場形式進学相談会
(大学・短期大学・専門学校)
株式会社
さんぽう
新ロイヤルホテル
四万十
2/24 進路ガイダンス 株式会社
メディアックス
高知市文化プラザ
かるぽーと

(2).高校訪問

訪問先 内容
県内の高等学校 (44校) 進路指導部の先生に、教職員より案内を行う(6月~7月)

(3).資料の送付

送り先 送付物の内容
愛媛・香川・徳島・岡山県の高等学校
(158校)
パンフレット、オープンスクール案内、
7/12講演会案内
県内の高等学校と予備校
(54校)
パンフレット、オープンスクール案内、
学生募集要項、7/12講演会案内

(4).雑誌等の掲載

雑誌名 出版元 内容
週刊朝日ムック
「看護師になる」
朝日新聞出版 学校データの掲載
四国ナビ 株式会社さんぽう 学校データの掲載
看護医療技術専門学校・
大学・短大入試問題解答
2016年版
株式会社
教育弘報研究所
平成28年度入学試験問題
看護医療系学校入学全ガイド 株式会社さんぽう 学校データの掲載
分野別ガイド、さんぽう進学ネット、専門学校まるわかり辞典 株式会社さんぽう 学校データの掲載

(5).協賛広告

雑誌名 内容
第23回向陽祭パンフレット(土佐高校) 協賛広告の掲載

■オープンスクールの実施
新校舎に移転後初のオープンスクールであり、充実した教育環境を見ていただいた。

開催日時 参加人数
6月18日(土) 55
8月28日(日) 91
9月25日(日) 51

 

3. 平成28年度 学校行事に伴う活動

 

 

←画像クリックで一覧がPDFで開けます。

 

■特別講演会
テーマ:「巨匠の名画に隠された暗号」「オルセー美術館の印象派たち」
(近森病院附属看護学校新校舎完成記念・近森病院特別講演)
講師:森 耕治先生
平成28年7月12日(火)15:00から近森病院附属看護学校新校舎完成記念として森耕治先生特別講演「巨匠の名画に隠された暗号」、同日18:30からは同じく森耕治先生の「オルセー美術館の印象派たち」の近森病院特別講演会が開催されました。森耕治先生は現在ベルギーに在住し、ベルギー王立美術館公認解説者として活躍されている美術史家です。
「巨匠の名画に隠された暗号」では、パリのお金持ちたちが、郊外のセーヌ川の中の島で日曜日を過ごす光景を描いたジョルジュ・スーラの『グランド・ジャット島の日曜日の午後』、ジャン=フランソワ・ミレーの『晩鐘』、フェルナン・クノップフの『愛撫』を中心に解説されました。「オルセー美術館の印象派たち」では、フランスのオルセー美術館が収蔵する印象派のクロード・モネやルノワールといった画家の描いた作品について解説がありました。
講演会には250名以上の参加があり熱心なファンでいっぱいでした。講演を聴いた学生は、絵画に対するイメージが大きく変わり関心が相当高まったと話し、絵画は、画家の生きた時代や文化の中で1枚の絵として描かれており、作品一つひとつには、画家の内に秘めた様々な思いが詰まっていることを感ずることができたと述べていました。
近森病院附属看護学校は「心豊かな人間性と高い実践力をもつ看護師」育成を目的としています。学生には、医療や看護の枠にとどまらず幅広い知識と教養を備えた人として成長してくれることを願っています。

■平成28年度入学試験
平成28年度入学試験は、推薦入学試験、一般入学試験(一次)、一般入学試験(二次)の3回実施した。

入学試験の種類 応募者数 受験者数 合格者数
推薦入学試験 30 30 19
一般入学試験(一次) 44 43 23
一般入学試験(二次) 16 12 3
合計 90 85 45

■1・2期生の紹介 
<<<2期生(1年生)の紹介>>>
2期生は男子10名、女子33名の計43名の入学生で新たなスタートを切りました。
5月に新校舎に移転したため、9月の誓いのセレモニーは新校舎で行うことになりました。昨年の先輩方のセレモニーも参考にさせてもらいつつ、自分達のカラーを出したいという強い思いから、5月からクラスのセレモニー委員が中心となり試行錯誤しながら準備を進めてまいりました。途中、色々な壁にぶつかりながらも、本番では今までの力や思いを十二分に発揮できたのではないかと感じています。お忙しい中、多数ご列席いただき、「よかった」「感動した」など臨床の皆様からいただいた言葉が、学生達の志気を高めていたように思います。
2期生には入学早々にみんなで決めたクラス目標があります。目標は、「5Fをモットーにはめをはずさず全員進級する」です。この5Fとは①フリーダム②フレキシビリティ③フレンドリー④ファイト⑤フォースのことだそうです。
ただ形だけでなく、一つ一つの言葉の意味を、今一度深く考え、その目標達成に少しでも近づけるために、クラスを形づくる一人ひとりがどう行動したらよいのかを考えられることを期待しています。

<<<1期生(2年生)の紹介>>>
昨年度入学した1期生は、先輩がいないため自分たちが学校を作り上げていくという意識が高く、教育理念の中のFreedom(自由)とFlexibility(柔軟さ)をモットーに学業に取り組み2年生に進級しました。そして、4月には2期生を迎え入れ、5月には新校舎への引っ越しがあり、新たな環境でのスタートとなりました。1期生が企画した新入生歓迎会をきっかけに、先輩として自覚も芽生え、スポーツ大会や学園祭などの学校行事では、自治会と協力しながら率先して役割を発揮してくれました。
学習面においては、前期は学内での講義や演習を中心に各領域の看護について学び、後期では領域別実習で受け持ち患者を中心に看護を実践しました。時には知識不足で患者の全体像を捉えることに苦労したり、思うように援助ができなかったりと悩むこともありましたが、実習を重ねていくことで少しずつ成長し、看護師になるという目標に向かって着実に前に進んでいます。来年度は卒業年度となり国家試験があります。全員が無事に合格する事を期待しています。

 

4. 学校運営と管理

■新校舎移転に伴う取り組みと移転後の課題
本校は平成29年4月に新入生を迎え、来年度は3学年全てがそろいます。学生数の増加に伴い、新たな問題が発生することを想定する必要があります。学生数の増加等に伴い、トイレの排水不良など水周りの不具合が発生する事が想定されます。また、情報科学室や図書室ではパソコンの動作不良、プリンターの紙詰まりなどの発生頻度が高くなる事が想定されます。関連部署や業者と連携し、不具合発生の予防と不具合が起きた時の即時対応に努めていきます。
また、騒音で近隣の住宅や施設等に迷惑がかからないよう学内での過ごし方について、指導を行っていきます。学生が授業に集中できるよう、環境面でのフォローを心がけていきます。

■教室、実習室配置とその他
教室は十分なスペースが確保され、大きな窓から入る日光が眩しすぎるほどよい環境で学習ができています。実習室においても3~4人に1ベッドが確保され、演習もしやすく物品等も揃っています。ゼミ室や共有スペースでは、学習や面談等学生が安心して利用しやすい状況であり、ハード面はとても恵まれた環境だと思います。しかし、実習室の物品の配置においては、煩雑となっており改善が必要だと思います。次年度は、学生自身が主体的に動けるような物品の管理方法や配置等ソフト面の充実をはかっていきたいと考えています。
また、移転後、機器類の使用に不備が生じたりしましたが、近森会グループのシステム管理室の方の迅速な対応で学習に支障をきたすことなく現在に至っています。
その他、課題としては教室や実習室等での電気(暖房や冷房を含め)等において節電や節約の意識が低いと思われました。現在、学校全体で取組として、教職員や学生のコスト感覚への意識付けをしています。

■経費削減の取り組み
5月に新校舎完成、学生にとっては充実した教育環境が整いました。一方、建物維持には膨大な経費が必要となるため、教職員は日頃からコスト意識を持つよう心がけています。
28年度に行った内容は下記となります。

項目 内容
清掃費 清掃場所と頻度の見直しによる清掃費削減
広報費 広報活動の見直しによる広報費節減
消耗品費 ペーパータオル等、消耗品の設置場所等の見直しによる節減
水道、光熱費 冷暖房は集中パネルで一括管理
消し忘れ防止対策として、定期的に自動「切」設定
教職員の意識改革 必要経費の把握、成果の公表、節減案を恒常的に募る
会議時間の適正化

組織的に経費節減をするためには教職員の意識改革が求められ、そのためには会議等で恒常的に成果の公表や節減案を募ることが大切であると考えます。
今後も必要経費の把握を行い、経費節減に努めます。

■危機管理対策 
平成28年5月16日、新校舎への移転が完了し、新たな環境での学校生活が始まりました。学生が安心して学習できる環境を作るため、火災・災害時、不審者への対応を整備しています。
火災・災害時の対応として、平成28年9月26日に消防訓練を実施し、火災時の避難経路や避難場所を確認し、水消火器や消火散水栓を使用した訓練を行いました。平成29年3月にも地震を想定した防災訓練を行う予定です。
不審者の対応としては、近森病院の危機管理室と相談を行い、対応のフローチャートを作成し職員室や教室などに掲示しました。基本的な対応としては、一人では対応せず必ず複数人の人を招集する事としています。
また、学外の活動として、本校は江の口地区の町内会に所属しており、町内で行われる防災・災害に関する情報を回覧板でいただいています。平成29年1月17日には、南海トラフ地震を想定した江の口地区の防災訓練に参加しました。津波被害が想定される地区のため、いかに早く高所へ移動が行えるかが生存の要となる事を実感しました。
今後も校内・校外を含め、危機管理についての情報収集と対策を整備したいと思います。

■各種会議開催
会議は、毎朝のミーティング、教職員会議と教務会議は毎週火曜日、運営会議を2ヶ月に一回、入試委員会、実習指導者会議は必要時に行ないました。年度半ばから臨地実習が開始したこともあり教員全員参加は困難となり情報共有のあり方が求められました。

 

5. 教育の質保証に向けた取り組み(FD活動を含む) 

近森病院附属看護学校が順調に機能し学生の目標達成に向けた教育を行なうためには、近森会グループの支援と看護学校の高質な教育の提供です。そのためには、教育方針に則り目標達成に向かった運活で効果的な運営が必須です。特に次年度は、3学年の学生が揃うことと、卒業・看護師国家試験に向けた完成年度の年であり、教職員が一丸となり綿密で具体的な計画策定が重要です。
次年度に向けての課題は、学校カリキュラムの抜本的な見直し・修正、臨地実習計画の具体化、国家試験受験に向けた取り組み、学生の進路指導、外部評価に向けたマニュアル作成などがあります。

■専任教員の質向上に向けた取り組み
看護教育の核となるのは専任教員であり、専任教員の質向上は看護学校に課せられた課題です。本年度は、実習指導に必要とする専門分野の研修として、新任教員に高知大学医学部看護学科で行われる授業に参加することで教育実践力の向上を図りました。また、全教員が基礎実習、臨地実習開始前に臨床研修を実習担当病棟に分かれて実施し、最新の看護や生活援助技術、病棟環境等の把握に努め実習指導能力の向上を図りました。
8月には全教員対象の夏季合宿を行い、教授方法や学生指導上の課題について検討を重ねました。また、マネジメント能力や指導力、研究能力の向上には、教員の専門領域で開催される各種学会や研修会に参加し能力向上を図りました。

■国家試験対策
看護師国家試験に向けた取り組みは1年次から始まっています。1年生は、夏休み明けの9月に「人体の構造と機能」に関する模擬試験を実施し知識の確認を行ないました。後期(2月)には、企業企画の模擬試験を実施し、学生個々の1年次成績を振り返る機会としました。
2年生は、7月、1月、3月の3回模擬試験を行うと同時に、臨地実習の合間を活用し看護師国家試験の過去問題に取り組みました。国家試験に向けた取り組みや指導においても計画的に行なう予定です。