近森リハビリテーション病院

言語療法科

言語療法科

言語療法科科長 矢野和美 【はじめに】 2016年は、人員減に対する対策を考え、実行に移した1年であった。 1月には入院25名、外来5名(科長含む)でスタートしたが、3月までに3名の退職者、1名育休からの復帰があり、4月には2名の新入職員を迎え、入院26名、外来4名で新年度を迎えた。 1フロア6~7名として運営したが、6月から12月までに退職2名、産休4名が新たに出て、年末には各フロア5名での運用となった。 10月から新たな取り組みとして、各フロアに1名のフロアリーダーを置き、東西のユニットに関する窓口とした。従来のようにユニット単位で動くより、患者把握やスタッフ指導の効率が期待できると考えている。 【業務・運営】 1.実績 入院、外来それぞれの月別実施単位数を図1、2 に示す。また、摂食機能療法の月別実施件数を図3 に示す。 STの人員減に伴い、ほぼ毎月単位減に向けて調整を行い、1月には6823単位だったのが、12月には4726単位と約2000単位減となった。 摂食機能療法は、毎月1000件を軽く超えるようになり、歯科衛生士に協力を仰ぎつつ調整を進めたが、対象者自体が減らなかったこともあり、土日の実施を制限することで終盤は何とか対処した状況であった。 外来は昨年から若干実施単位数が増え、9月の異動による1名増で対応した。1年間の新規処方は4件、終了は12件であった。 2.教育 例年通り新人勉強会、出張報告会、VF検討会、症例検討会を実施した。 今年も、高知リハビリテーション学院の石川裕治氏に週1回来院していただき、スタッフへの臨床・研究指導を継続していただき院外発表に繋げられた。 【失語症友の会】 友の会の親睦会を今年は新病院に会場を移して行った(表1 )。初めて参加される方もあり、大きな混乱もなく今年も和やかな一時を過ごすことができた。 家族の悩みや不安を共有する場としても活用できるよう、今後も支援を継続したい。 【おわりに】 2017年は、人員の少ない状況が続くものの、後半には育休復帰があり、スタッフ数が充足してくる。言語療法科としては、フロアの運営体制の充実と臨床の質向上にむけた具体的な取...
臨床心理室

臨床心理室

主任 和田寿美 ■はじめに 2016年(平成28年)は、前年と同じ、常勤心理士3名体制であった。 1名は外来専任、2名で回復期リハビリテーションの入院病棟を担当とした。4フロア(8ユニット)を、3・4階、5・6階担当として分担した。 外来は、月~金曜日の午前、水曜日の午後に予約制で対応していた。入院は、入院患者の状況に影響されるため、業務量の均一化は難しく、時に外来担当者が入院患者をフォローした。   ■実績 実績は、下記(図1~図5) の通り。 入院、外来の新規依頼件数を図1 に示す。1月、10月が突出して多いが、暑い時期に少ない。 図2 は、入院での新規介入患者の疾患内訳を示し、同様に、図3 は、外来での新規介入患者の疾患内訳を示す。例年通り、入院では、約70%を脳血管障害が、次いで25%を頭部外傷が占めた。外来では、頭部外傷が過半数を超え、次いで40%が脳血管障害であった。損傷部位が比較的限局される脳血管障害に対して、頭部外傷は損傷が広範囲に及ぶことが多く、若年者の割合も高い。回復及び社会適応に長い時間をかけることが必要な場合がある。その一方、比較的軽症であれば、元々の自宅の生活環境に適応できたことを確認する程度のごく短期間のみのこともあった。 図4 は、施行した心理検査数を示す。心理検査及び心理学的検査のテストバッテリーを施行するが、アセスメン...
リハビリテーション科

リハビリテーション科

院長 和田 恵美子 2015年8月に新築移転、その際に歩行練習アシスト(TOYOTA)やAR2(安川電機)上肢訓練支援装置を導入した。そのため理学療法士、作業療法士内にロボットチームができ、順調に症例数を伸ばしている。2016年7月より浜松リハビリテーション病院に研修にいっていた青山医師も2017年3月には帰高し、各ユニット1名の医師の配属、2016年4月より増えた2病棟の体制強化加算も増加を検討していきたい。2016年6月末で佐々木前院長が退職し、7月より和田が院長に就任している。 年間退院患者数/平均年齢/急性転化率(図1 ) 8ユニットに増加したことで一日の入院患者数が最大8名まで可能となり、入院患者数は増加した。平均年齢は70.3歳とやや低下し、平均在院日数はここ3年間横ばいである。急性転化率も大幅な増加は見られていない。   年間退院患者疾患内訳(新規のみ) (図2 ) 対象患者は減少し、脳卒中患者の割合は656名中86%と増加している。   入院時平均看護必要度/重症率/重症患者回復率/リハ単位数(平均)/自宅復帰率(図3 ) 入院時看護必要度は大きな変化なく、7点台を推移。重症率は36.8%であるが、各病棟内でばらつきが見られたため調整を要した。回復率47.9も同様である。リハ単位数は8.2であり、STの産休による不足の影響が見られ始め...

看護部

看護部長 寺山みのり 今年は昨年に引き続き「個別性・根拠のあるケアの実践」を目標に活動した。 昨年は病院の新築移転による病棟数の増加、スタッフの増員、経験が豊かな看護・介護職員の分散配置があり、ケアの質を保ちつついかにして安全で効率的なケアを行うかが課題であった。そのため「ケアの質評価表(一般社団法人回復期リハビリテーション病棟協会出典)」を活用し、ケアの目的や内容の意識づけとケアの実践度評価を実施した。しかし、新環境に即した業務改善にも時間を要し、スタッフ個々の意識の確認が不十分となった。 そこで、今年は『個別性・根拠のある排泄ケアの実践-排泄ケアの根拠を自分の言葉で説明できる-』を目標に、同評価表の「排泄ケア」「家族ケア」に焦点を絞り、スタッフ個々の思考(ケアの目的・方向性・価値観など)の言語化と共有に取り組んだ。その結果、実践経験が異なるスタッフ間でケアの目的や内容の理解が促進され、ケアの全体像の共有が進んだ。また、日常のケアにおける倫理的なジレンマや、患者の意思決定を支えるケアへの不全感など、スタッフ個々の語りから様々な気づきと、気づきの実践事例が報告された。このような看護カンファレンス、事例検討の継続がケアの質向上につながると考える。 昨年から病棟配置した看護補助者7名の業務内容をタイムスタディとインタビューで確認した結果、全員が1年目の業務遂行の目標にはほぼ達していた。今後はさらに看護補助者業務の内容と、看護職・介護福祉士との協働のあり方について検討し、安全かつ効率的なケアを提供したい。 ユニット運営に関しては、師長の育児休暇等から1病棟(2ユニット)を看護師長1名で管理する体制を3病棟で導入した。新病院の構造上のメリットを活かした各勤務帯の人員配置と、ユニットの主任の役割認識の促進には効果的であった。しかし、主任が1人の看護師として勤務するのが常態の中、看護の内容やプロセスに関する査定や、医師の面談・多職種カンファレンスへの参加など患者の意思尊重への調整に看護師長の介入が困難な状況があった。1ユニット1看護師長の配置により、上記の課題を解決したい。 スタッフのワークライフバランス(WLB)推進については、日本看護協会の「看護職のWLBインデックス調査」に参加し、看護師長会でWLB推進ワーキンググループを立ち上げて改善に取り組んだ。年々、育児の為の短時間勤務者、夜勤等免除申請者が増加する中で、当事者のキャリアアップ支援と、育児休暇復帰前面談を強化した。その結果、変則勤務や夜勤勤務を試行し、通常の勤務形態に徐々に移行する事例も出てきた。 その他、今年の看護部の主な活動を下記資料にまとめた。 ・資料1 看護部教育委員会活動報告 ・資料2 介護福祉士教育委員会活動報告 ・資料3 地域連携室活動報告 ・資料4 医療安全委員会活動報告  (グラフ資料) ・資料5 感染対策委員会活動報告 ...

リハビリテーション部

部長 小笠原正 1. 人員について 2016年度は、PT2名、OT5名、ST2名を採用し、リハビリテーション部の人員 (入院・外来・産休・育休を含む)は、PT80名、OT65名、ST31名となった。また、人員の増加により、病床稼働率に十分対応できるサービス提供体勢を整えることができた。 2. 体制について リハ部の体制としては、4病棟、8ユニットでの運営体制をとり、各ユニットに療法士長を置くことで、ユニットでの管理体制の充実を図った。また7月よりは院長の交代もあり、療法士長業務の見直しも行い、より細かなデーター管理に基づく管理体制を整えた。 リハ部では、上記の管理体制の充実以外に、医療安全に関しては、セーフティースタッフ配置し、インシデント、アクシデント対応や、内容の分析、対策の周知を行った。また、定期的にKYT(危険予測)の研修を行い...

理学療法科

科長 高芝潤 【はじめに】 平成28年は1病棟16名体制(1ユニット8名)を基本とし、理学療法士一人あたりの1日の取得単位18単位を目標とした運営を行った。また各ユニットにつき主任1名の体制をとり、ユニットの運営を行った。 【運営・取り組み】 人員 4月から退職者の補充として新人スタッフ2名を増員し、入院は68名、外来は4名の体制で運営を開始した。しかし、中途退職者や産休スタッフが出たことで、年末には、入院58名での運営となっている。 ユニット体制 ユニットに主任1名を配置する体制で、ユニットの管理体制や教育体制の充実を図った。 卒後教育 新人教育としては運営から理学療法各論など12講座とリハ部としての15講座の新...
作業療法科

作業療法科

科長 中島美和 【はじめに】 平成28年は回復期リハ病棟の目標である「対象者の機能・回復の促進、生活障害の改善、円滑な家庭および社会復帰」の実践に向け、4病棟8ユニット体制の人員配置、主任を中心とした臨床チーム編成、新しい機器の導入等に取り組んだ。 【運営実績について】 1.人員について 4月には新入職員5名を迎え、各病棟13名(1ユニット6~7名)、外来配属は5名体制とし、ユニットのセラピストをまとめる療法士長は3名の主任を選出した。5年目以下のスタッフが過半数を占める一方で、中堅スタッフの産休・育休の出入りが多く、人員配置には工夫を要した。 2.患者数について 昨年退院した患者726名(新規:656名、継続70名)のうち、作業療法は725名の依頼箋が出ており、昨年同様ほぼ全例(99.8%)に実施している。対象患者の疾患別内訳は表1に示す通り、86%は脳血...
医療相談室

医療相談室

室長 宮川あゆみ 2016年、近森リハビリテーション病院医療相談室は8名でスタートした。3月末に1名退職したが、5月と8月に育児休業明け各1名ずつが加わり9名体制となったことで、病棟8ユニットと外来それぞれへ担当SWを配置することが出来た。10月から11月にかけては他部署から1名異動で入り、1名が他部署へ異動している。 医療相談室の2016年相談件数は、入院12033件、外来・その他454件であった。年途中から9名体制となった影響もあってか、入院ケースの相談件数は昨年に比べ1割弱増加した。(図1 ) 総退院数712件のうち、自宅退院は439件、転院・施設入所は170件であった。 自宅退院の中で、介護保険および障害者総合支援法のサービス利用を支援したケースは239件あり、居宅介護支援事業所・地域包括支援センター・指定相談事業所あわせて156事業所と連絡調整をおこなった。また、自宅退院ケースの約43%・187件(昨年194件)へ家屋訪問を実施し、サービス利用を支援したケースの約34%・81件(昨年76件)へ退院前担当者会を開催した。要介護度別で見ると、要介護要支援認定を申請して自宅退院となったケースの約2割(52名)が要介護「4」「5」の状態にあった。自宅退院患者数が年々増加するに伴い、重度の要介護状態にある患者の自宅退院数も増加している。病気や重い障害があっても自宅で生活したいという思いの実現には、地域の関係機関との適切な連携が欠かせない。 また、自宅以外の退院支援として、県内外の病院・介護施設・障害者支援施設等86事...
訪問リハビリテーションちかもり

訪問リハビリテーションちかもり

主任 佐藤健三 【はじめに】 地域包括ケアシステムの推進により、訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)は、「退院・退所後早期介入」、「地域ケアへのリハ的視点の介入」等による社会参加促進と予防に対する成果が期待されている。このような中、当事業所では、昨年に引き続き、病院から在宅へ退院する際,できるだけ自立性があり且つ負担の少ない在宅生活に移行できることと、地域資源と連携を図りながら、個々のニーズに応じた社会参加に繋がるような運営を取り組んできた。 【運営状況】 本年の当事業所では、訪問件数の減少によりスタッフを1名減少させ、平成28年12月現在で専従の理学療法士5名と作業療法士1名、非専従言語聴覚士2名の計8名により、主に当回復期リハ病棟から自宅退院した直後の対象者の生活再建に努めている。 また昨年同様、できるだけ退院前から介入することで、退院支援の質向上にも努めている。更に本年からは、地域のニーズにも少しでも応えられるよう、当法人グループ病院以外の地域医療機関に主治医を持つ対象者もできるだけ依頼を受けてきた(図1 )。 サービス内容の質を確保するための担当者会議や地域ケア会議、その他ケースに関わる会議等にも、昨年同様に積極的に参加し、対象者のニーズに応じた社会参加を支援してきた(図2 .図3 )。 専従スタッフ教育では、主任との同行訪問指導に加え、関連学会への参加を介した自己研鑚の場も設けることができた。 恒例となった対象者の社会参画促進を主目的とした「社会参画支援」では、「中重度要介護者における温泉と食事交流会」を企画、開催し、大...
薬剤科

薬剤科

科長 中野克哉 ●人事異動・人員に配置について 2016年4月より常勤の薬剤師3名、テクニカルスタッフ1名に加え、新人薬剤師2名を迎え薬剤師5名体制で開始。2016年6月に西田科長が定年退職を迎え、後任として中野が引き継ぐ事となりました。 現在、前西田科長はパート勤務ではありますが在職して頂き、科長補佐・調剤業務・定期薬セット業務などを行ってくれています。常勤薬剤師4名は各階・2ユニットを担当し、担当薬剤師が入院患者の持参薬の確認、処方鑑査を行っています。当番勤務などの関係もあり水曜日以外は薬剤師4名体制ですが、担当間で情報共有し病棟業務を行っています。 ●委員会活動について 人員の増員に伴い、入職2年目の薬剤師服部が摂食嚥下委員会に参加するようになりました。 これまでバリウム錠の制作などに関わって来ましたが、らくらく服薬ゼリーやオブラートの薬局在庫の手配、嚥下反射を助けるアロマパッチの導入の手配など、摂食嚥下に薬剤師が関わる機会が増えました。またトロミの量の標準化に向けて、トロミ剤の正確な分包の業務も開始しています。 ●病棟業務について 入院患者の持参薬確認時には薬剤のチェックのみならず、合同評価に参加し患者の状態(覚醒状況・麻痺の具合・疼痛など)を確認し患者状態に合わせた薬学的管理を行っています。 病棟担当薬剤師3名は1年目・2年目であるので、教育指導を行いながら病棟業務を行いました。処方鑑査に関しては処方せん情報だけではなく、電子カルテで状態・検査値を確認した上で払い出す運用も徹底しました。 抗菌薬に関しては全患者使用状況を把握し、薬剤科内で抗菌薬ミーティングを行い抗菌薬適正使用について知識の共有化を図り、ICTラウンド時に抗菌薬使用状況を医師・ICNに報告する体制をとっています。 ●院内勉強会について 上半期は向精神病薬・下半期は便秘薬について勉強会を開催し、発表者・参加者ともに薬剤の知識が深まっ...

臨床栄養部

科長 上村二美 平成28年度の人事異動は、4月より関 香代の育児休暇のため、4月から採用された梅井美江が関の産休代理として6階病棟の担当となりました。昨年同様、管理栄養士4名でのスタートとなりました。 業務内容では、昨年度2013年の摂食嚥下学会基準に準じて新しい嚥下食をスタートさせていましたが、カリウム量調整のため朝食に2品追加を行いました。また、お茶のトロミ(薄いトロミ、中間のトロミ)を栄養科からポットでの提供を行うこととなりました。 昨年にひき続き、雑誌の取材や食と栄養の会から各施設の栄養士・管理栄養士(20名)、中国からの見学、学生実習等、多くの方々の見学・研修を引き受けました。 命のスープに関しては、昨年同様に3ヶ月に1回のペースで提供を行う事が出来ました。 食事提供数に関しては、前年度に比べ5461食増となっており、昨年と比べ濃厚流動食は3156食減っており、嚥下食は6960食の増加となっています。 また、嚥下機能の評価になるVF検査は541件と前年度より10件多くなっています。個人栄養指導は、1年間で394件と前年度に比べ59件の増となっています。 NST活動も13年目となり、1年間のNST介入件数は508件で前年度(480件)より28件多くなっています。経管栄養の患者さんは減少しており、重度の低栄養ALB2.0前後の患者さん等、重症化しています。NST介入内容は、ALB低値、経管栄養、食事摂取量低下、褥瘡の順番でした。NST介入患者さん以外でも、全員にアセスメントを行い、リハビリの効果をできるだけ発揮できる栄養管理を行っていきます。 その他、昨年同様に月1回のイベント食と月1回のバイキングを施行し、毎回患者さんにも好評いただいています。細かい対応とサービスの提供を行ってくれる委託スッタッフに感謝しています。今後も、委託スタッフと協働しながら、よりよい食事サービスと栄養管理を行っていきたいと思っています。 ■表1 近森リハビリテーション病院 臨床栄養部 平成28年の主な出来事 1月 辰巳芳子さんの「いのちのスープ」提供(ボン・ファム) 5月 辰巳芳子さんの「いのちのスープ」提供(ポルトガル風 人参のポタージュ) 6月 ・生食魚介類の使用停止(6月~10月) ・辰巳芳子さんの「いのちのスープ」提供(アスパラガスのポタージュ) 7月 食と栄養の会 栄養士・管理栄養士 20名 見学・研修 9月 ・嗜好調査 ・辰巳芳子さんの「いのちのスープ」提供(さつま芋のポタージュ) ■表2 給食状況報告 一般食 常 食 19,120食 11.0% 全 粥 8,868食 5.0% 分粥食 3食 0% 流動食 30食 0% 特別食 加 算 103,713食 58% 非加算 47,727食 26% 合           計 179,461食 100% ■表3 栄養指導件数 入院指導 394件 外来指導 0件 ■表4 職員配置数 病院 管理栄養士 4名 給食委託業者 管理栄養士 1名 栄養士 4名 調理師   2名 非常勤   13名 ...