【統括看護部長】2016年を振り返り

統括看護部長 岡本充子

 2016年1月に近森オルソリハビリテーション病院の改築移転が終わり、これですべての病院のハードが完成しました。これからは整備された環境の中で看護がその専門性を発揮し、チーム医療の要として活躍できるように看護の質向上に取り組んでいくことが重要課題となりました。同時に2016年4月の診療報酬のマイナス改定は病院に大きなダメージを与え、看護部にとっても今回の診療報酬改定の影響は大きな意識改革が求められるものとなりました。この危機に対し、スタッフ一人ひとりが同じように危機感をもち、自分達に何ができるのかを考え、全員で経費削減に取り組むことができ、大きな成果を生みました。このような激動の1年を乗り越えられたことは近森会の強みであり、これからもみんなが同じ方向に向かって一致団結して課題に取り組んでいける組織でありたいと思います。

 

【看護部目標への取り組み】

2016年度看護部目標は、2015年度に引き続き「個別性・根拠のある看護の実践」とし、各院、各部署が具体的な目標を設定し取り組んできました。2年継続して同じ目標で取り組んだことで各部署の課題が明確になり、ケア内容を充実させることができました。

また、個々の看護師が自身に合ったキャリアデザインが描け、その成長をサポートする教育体制が重要と考え、クリニカルラダーを導入しラダーに応じた教育と能力評価を2014年より行ってきました。2016年日本看護協会が新たなクリニカルラダーを作成したことを受け、1年間かけてこれまでのラダーを見直し、新たなラダーへの移行をすすめました。そのなかで改めて近森会グループの看護師としてどのような能力が求められているのか、そのための教育体制はどうしたらいいのか考えることができました。来年4月からは新たなラダーでの教育、能力評価を実施していき、これまで以上に一人ひとりに合った成長を支援し、全体としての看護のレベルアップを図っていきたいと思います。

 

【人員変化への取り組み】

2016年4月には、看護師・准看護師62名(うち新卒51名)採用、昨年より20名ほど増員し、新年度がスタートしました。2016年度は、40代になった看護師がこれからの自身のキャリアを考え、次のステップに進むための退職や定年退職などが重なり、例年以上に離職率が高く、10.2%となりました(図123)。また、多様な背景をもつ新卒看護師が増え、個々の特性に応じて様々な支援体制で支援してきましたが、看護師としての継続が難しく退職するものがおり、離職率も7.8%と高くなりました(図4)。

今年度は、日本看護協会のワーク・ライフ・バランス(WLB)インデックス調査に参加し、WLB推進に取り組みました。看護協会の支援を受け、自施設の課題解決に向けた取り組みを行いました。働きやすい職場とするためには、まだまだ解決しないといけない課題はありますが、このインデックス調査に参加したことでWLBに対する意識が変わり、どうすれば働きやすい職場になるのか看護師長が中心となって考えていく土台ができたように思います。

今年度の目標評価や人員変化の結果を踏まえ、引き続きWLBの取り組みを継続し、看護職の定着を図るとともに、クリニカルラダーに基づいたさらなる教育体制やキャリア支援を行い、看護の質の向上に努めていきたいと思います。

【資料】

  • 図1 看護職員数及び離職率
  • 図2 看護職員離職率   
  • 図3 看護職員離職率(病院別)
  • 図4 新人看護職員数及び離職率