診療録等管理委員会

近森会グループ統括委員長 / 近森病院 副院長 北村 龍彦

2016年度の活動内容は、昨年と同様、退院時サマリーの記載状況及び病棟からの未返却診療録の管理、死亡患者統計、診療記録の開示状況、標準病名マスターの更新等を中心として毎月、各先生方、他職種の協力を得ながらアプローチをして委員会で報告してきた。また、初期研修医4名にも参加いただいた。(2016年度の委員は、表1のとおりである【2016年12月31日現在】)

 

病名登録に関しては、MEDISの標準病名マスターの更新に適時対応し、更新内容についても併せて臨床現場に提議してきた。来年度よりICD-10(2013年版)対応の標準病名マスターとなるが、電子カルテおよび診療報酬請求への影響は無いと思われる。

(更新履歴は資料1を参照。最新版はVer4.00【2017年1月現在】)

 

本委員会では、引き続き精度の高い病名登録を目指している。

 

退院時サマリーに関しては、診療録管理体制加算1の施設基準要件が、「退院日の翌日から起算して14 日以内に退院時要約が作成され、中央病歴管理室に提出された者の割合が9割以上であること」とされており、2016年度の退院後14日以内の退院サマリー記載率は91.5%(前年度比▲0.6)と9割以上の記載率を達成している。しかしながら、卒後臨床研修評価機構の審査基準は、「退院時サマリーの作成率については、退院後1週間以内100%を常に目指すこと(自己評価調査票October 2016)」とされていることから、2013年12月の部科長会において当院における退院サマリーの記載期限を退院後1週間以内と決定したが、前述のとおり記載率の向上は実現されておらず、目標達成のために未記載のある医師にたいして来年度以降も継続的にアプローチしていくこととする。

 

病棟からの未返却診療録に関しては、各病棟に毎週、未返却診療録リストを提供し、看護師長会でも報告して頂く事で早期に診療録を入庫できるよう努めた。紙カルテの1週間以内の返却については、ほぼ全ての病棟で達成できているが、電子文書の作成については、依然として2週間以内の作成期限を過ぎる件数に減少は認められなかった。退院後早期にサマリー記載等を促す事で精度の高い記録に結びつき、それは大きくは病院の質を表すものであり、今後もこれまでと同様に退院時サマリー及び未返却診療録の管理を継続して行っていきたい。

 

診療録の開示状況報告も定例で行った。2016年の診療録開示の総数は昨年比30件増加し、117件となっている。(月別等の詳細は資料2を参照)

 

診療記録の監査(Chart Review)の一つとして死亡診断書の監査(Review)を院長、両副院長、学術担当理事の4名で実施した。監査も行い、Review結果を毎月の委員会や部科長会にて報告している。また、現場の先生方には、監査における修正内容を記載医にフィード・バックする事で死亡診断書の質的向上に役立てている。また、2012年7月に作成した死亡診断書作成の院内マニュアル「実例をもとにした死亡診断書・死体検案書作成の手引き」についても、随時、レビュー会の提言を受けて追加・修正版を発行する体制としている。来年度からは診療記録の質的監査にも力を入れて取り組む予定であり、現在、監査項目の検討や監査体制について検討している。

尚、死亡診断書(検案書含む)総件数は433件(昨年比58件増加)、うち監査(Review)にてチェックに該当した件数は全体の約72.3%(昨年比0.3%増加)で313件(昨年比43件増加)であった。(死亡診断書統計は資料3を参照)

 

最後に、医療業界を取り巻く環境は年々変化しており、診療録管理の面からこれらの問題や情報に目を向け対応しながら、他部署と連携を取りつつ、今後も着実な活動を続けていきたいと考えている。

  • 表1表1
  • 資料1資料1
  • 資料2資料2
  • 資料3資料3