医療安全委員会

委員長 / 山崎正博

1.近森会医療安全委員会の沿革・改組
近森病院医療安全委員会設置           1999年 9月
本院、近森リハ病院、第二分院
近森オルソリハビリテーション病院医療安全委員会    2007年10月
近森会グループ合同医療安全委員会設置        2008年 5月
第二分院医療安全委員会の本院委員会への統合    2013年 9月

2.医療安全関連各種委員会の改組
委員会として
①部門会(診療部門、看護部門、診療技術部門、管理部門から各数名の代表者が参加 月1回開催)
②各院医療安全委員会(各院で月1回程度開催。本院はセーフテイ会として各病棟から1名セーフテイナースが参加.その他栄養部、リハ部、検査部、リハ部、透析室などの各部門の代表者も各1名参加)
③近森会グループ医療安全委員会(各院の代表者が参加して月1回開催。理事長のほか統括看護部長も参加)

1)活動内容
①各院でのインシデント報告、アクシデント報告収集と主要な事例呈示
②各院での各月の医療安全活動の報告
③感染事故例の報告

各院でのインシデント報告、アクシデント報告の基準を統一して同じ判断基準で報告できる体制を整えた。一方、各院独特の特殊事例があり、それに対して他の院のメンバーによる意見交換がスムースに行えるようになってきた。今後各院の独自の取り組みを支え合えるような意見交換の場になりつつある。
アクシデント報告に基づく医療事故対策委員会が6回開催された。衆知を集めてアクシデントの背景や原因を究め、対策や今後への生かし方が、事故対策委員会の回数を重ねることにより深まったように思われる。
また、以前から要望されていた電子カルテ上のインシデント管理システムについて2016 年4月に導入した。

3.近森病院医療安全委員会
(1)活動内容
1)インシデント・アクシデント事例の収集など
医療安全専任看護師長が毎日各病棟を巡回し、所属部署で報告されたインシデント報告事例を検討している
また、各部門の代表者による医療安全代表者会議が毎週月曜日に開催され、対策が
急がれる事例の検討や活動内容などの計画・評価が行われている。また安全、教育、
感染など各種委員会の看護師長たちによる巡回も適宜行われ、医療安全に関するアドバイスをいただいている。
2)医療安全研修会
全職員必修の医療安全研修会を年2回実施してほぼ全員の参加を得た。従来は外来講師を招聘する講演会であったが、今年度は医療安全委員会で作製したDVDを用いて研修を行った。

(2)医療安全活動における問題点
近森会医療安全委員会活動の継続により近森会での安全意識・活動が向上した点について検証が望まれるが、各種報告書、医療安全病棟ラウンド、医療安全カンファランスからは同じ内容事例の報告が繰り返されていることから、問題点として次のようなものが挙げられ、今後の活動の重点項目として取り上げていく予定である。

<問題点>
①確認の基本的な『型』の体得
インシデント報告の要因として最も多いのは確認作業の欠如・逸脱である。フルネー
ムでの確認を絶対的なこと、とするほか、“実施前に手を止めてもう一度確認”の行為が
無意識下で行えるよう『型』を意識づけていき、無意識に確認行動が行えるようにす
る必要がある。
②情報の共有・連携
多職種間の情報の共有・連携も方法・手段ともまだまだ不十分である。各部署での報報の伝達。連携がまちまちであり、標準となる雛形をモデルケースとして作り、簡便なマニュアル化が必要である。
③転倒・転落対策
基本はベッドサイドでの患者のADLの評価であるが、多人数による多面的な評価と対策立案、検証の繰り返しが必要である。現在転倒対策チームで行っている転倒ラウンドを頻回に行いアドバイスを行うとともに、現場の看護師との連携による経時的な対策の変更などを考慮する必要がある。

④中間管理職や経験者の医療安全意識の向上
インシデント報告が減らない大きな理由の一つが模範となるべき中間管理職者や年長者の医療安全に関する意識が低く、『型』を提示し広めていくという意識に乏しいことである。

 

4.医療事故対策委員会
2016年度中に下記事例で医療事故対策委員会が開催された。
1 )7月11日 急性膵炎加療中、急激な症状変化により死亡に至った36男性例
2)12月21日 大不穏状態になり、鎮静剤投与後、何らかの原因で呼吸状態が悪化し、死亡に至った86歳男性